茶道に必要な道具は初心者でもベテランでも一緒!7つの道具
茶道に必要な道具とは
「茶道を始めたい」 「茶道教室に通いたい」となった時に、まず必要となるのが茶道具です。といってもおおげさなものではなく、片手ですべてを持ち運びができる程度の一式です。
まず揃えるべき茶道の道具というのは、「扇子(せんす)」、「帛紗(ふくさ)」、「古帛紗(こぶくさ)」、「懐紙(かいし)」、「楊枝(ようじ)」、「楊枝入れ(ようじいれ)」、「帛紗ばさみ(ふくさ)」の7つのこと。男性と女性で道具のサイズや色に違いがありますので、間違えないように注意しましょう。また教室によってはすべて自分で揃えなくてもいい場合があるので、購入する前によく確認することも大切です。それでは一つずつ紹介していきます。
茶道の道具一式
茶道具の「扇子」と「懐紙」…実は微妙に違いがある
扇子
まずは「扇子(せんす)」です。お稽古を始める前の段階で一番に必要な道具となります。なぜならば、「茶室に入る前のお辞儀をする時」「お茶会で自分の位置を相手に示す時」などに欠かせないものだからです。
男性用はおよそ20センチ、女性用は17センチとややサイズに違いがあるため、購入する時は注意しましょう。
お菓子と懐紙と楊枝
さらに、男性と女性とでサイズの違いがある道具がもう一つあります。お菓子を食べる時のお皿代わりになったり、お茶を飲んだ口を拭うのに使う「懐紙(かいし)」です。男性用はおよそ縦が10センチで横が17センチ、女性用はおよそ縦が9センチで横が14センチですので気をつけてください。
懐紙をお皿にして黒文字で食べるお菓子
そして、お菓子を頂く際に必要となるのが「楊枝(ようじ)」で、その楊枝を入れるのが「楊枝入れ(ようじいれ)」です。楊枝のことは別名、「黒文字(くろもじ)」ともいい、黒文字の木を削って作られることが多かったために、そのように言われています。現在では、黒文字だけでなく、ステンレスや象牙など種類も様々です。口に直接触れるものになるので、いつも清潔にしておきましょう。
「帛紗(ふくさ)」と「古帛紗」…流派によっている? いらない?
特にお点前をする際に必要になる道具が「帛紗(ふくさ)」と「古帛紗(こぶくさ)」です。
お点前で使われる帛紗
帛紗はお点前の中で道具を拭いたりするのに用います。この帛紗は流派によって、サイズが違います。男性が紫、女性は赤か朱色が基本です。
折りたたまれる帛紗
また、自分がお茶会や茶事を催した際のお客にお茶を出す時などに必要となるのが「古帛紗(こぶくさ)」です。これはサイズも色も男女の違いはありません。ただしこの古帛紗を使用するのは裏千家のみで、その他の表千家・武者小路千家では帛紗をそのまま使います。
数奇屋袋・帛紗ばさみ
最後に、ここまで挙げた扇子・懐紙・楊枝・楊枝入れ・帛紗・古帛紗・をまとめて入れておく袋のことを「帛紗ばさみ(ふくさばさみ)」といい、別名では「数寄屋袋(すきやぶくろ)」とも言います。
以上の一式が揃っていれば、茶道を始める準備は万端。いつでもお稽古ができますし、いつでもお茶会や茶事に参加することが可能です。
購入の際は事前に教室への確認(全て自分で揃える必要があるか)を忘れないことと、ぜひ自分の目で見て手に触れてから購入するようにしてください。わからなければお店の方に直接聞くのがおすすめです。
道具を購入する場所は、デパートや百貨店、茶道具専門店などです。それぞれの値段の相場は、扇子と古帛紗と帛紗ばさみは1000円から、懐紙は一束150枚で400円から、楊枝と楊枝入れは黒文字であれば100本で600円から、帛紗は1枚500円からと意外と手の届きやすい価格帯なんですよ(もちろん上を見ればそれぞれ数万、数十万円するものも。。)
お気に入りの道具があればより茶道が楽しくなりますから、ぜひ楽しんで道具を揃えてくださいね。
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