保健師コースは30名程度の枠

札幌市立大学看護学部はJR札幌駅のお隣、桑園(そうえん)駅から徒歩3分、北海道大学や市立札幌病院に隣接しています。交通の便はとても良く、駅周辺には銀行やショッピングセンターもあります。

保健師教育は、2012年入学生から選択制を採用しています。学部定員は90人(10名の編入学を含む)で、そのうちの30人ほどが保健師コースに進むことができる予定です。

保健師コースに進むための選抜は3年次の9月に行われます。つまり、今年(2014年)9月がはじめての試みとなるわけで、もし、予定している枠よりも多い希望があった場合にどうするかは、まだ先生方も悩まれているようです。

独自の教育体制

選択制を採用している大学の場合、どの段階で保健師の仕事を深く理解してもらうかが重要ですが、同大学では入学早々の1年次6月には看護関連職種が関わる保健・医療・福祉分野の各施設を見学体験する看護初期実習が組み込まれ、学びのモチベーションを深める工夫をしています

また、オスキー(OSCE=客観的臨床能力試験)を取り入れた教育を開学当初から積極的に取り入れ、ペーパーテストによる知識重視の教育ではなく、判断力・技術力・マナーなど実際の現場で必要とされる臨床技能の修得を適正評価していることも特長のひとつです。

実習先は札幌市内が中心

保健師実習は市立大学ということもあり、札幌市がメーンになります。学生の出身地も札幌市が半分くらいを占め、自宅から通学しながら実習に臨む体制が整っているといえます。札幌市以外では、実習先として中標津や根室方面の自治体も確保しており、希望すればそちらを選ぶこともできるといいます。ちなみに、遠方の実習は経済的な負担が増えるものの、北海道らしい保健行政を学ぶにはとてもよい経験なので、ぜひ体験をして欲しいとの意見が先生たちからありました。

実習は行政以外の産業保健や学校保健の実習も組み入れているため、幅広い経験を積むことができます。これは歴代の先生に産業保健経験者がおいでになったことも理由のようで、現在の先生たちも北海道、市町村、産業など幅広い経験をお持ちの方で構成されています。

先生からのメッセージ

保健師科目を担当するのは地域看護学領域の先生たちです。取材当日にお会いした先生たちからのメッセージをご紹介します。

「学業も大事ですが、ここは札幌です。楽しい部活や社会経験もできるので、ぜひ我が大学へ! 就職したら、どんな職域の保健師になっても対象集団の健康を守る、支えるために専門職としてしっかり活動してください」(田仲助教)

「病院や札幌市の各施設など実習先も近く、教員も地域(北海道)での保健師経験豊富な人材が揃っているのが本学の強みです。デザイン学部との連携授業は看護の広がりも磨くことができます。住民の傍に寄り添える視点や気持ちを持ち、問題解決のスキルを兼ね備えた保健師を目指し、共に学んでいきましょう」(山田准教授)
左から山田典子准教授、清水光子准教授、河原田まり子教授、田仲里江助教

左から山田典子准教授、清水光子准教授、河原田まり子教授、田仲里江助教


「人の痛み、希望の分かる人になれるよう、政治や経済も幅広く勉強してください。本学は札幌市全てがキャンパスになりますし、デザイン学部との連携授業もありますので、楽しみにしてください。そして、学生時代は勉強も遊びも、アルバイトも、すべて張り切って取組んでください。トライすることが大切です」(清水准教授)

「アットホームな学校なので、学生同士、学生と教員の距離が近いのが本学の良さです。開学して約10年と歴史が浅い分、新しいことにチャレンジしやすい環境にあります。保健師はやはり住民の中にはいっていき、何が問題なのか見極める力を持つことが大切です。そして、住民全体の健康に向かう原動力(要)になれるように頑張ってください」(河原田教授)

*デザイン学部との連携授業とは=1、3年で行われる授業で、看護学部とデザイン学部の学生が混在したチームを作って街に出て、課題をみつけて自分たちに何ができるかを考える授業のこと。今後は2年生でもその基礎を学ぶためのカリキュラムを開始予定。

(大学データ)
札幌市立大学看護学部地域看護学領域
教員:河原田まり子教授/清水光子准教授/山田典子准教授/櫻井繭子講師/田仲里江助教
定員:90人
保健師コース定員:30人前後
保健師コース最終選抜時期:3年次の9月

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