保健師コース定員は10人

札幌医科大学は札幌市営地下鉄東西線の西18丁目駅すぐ。札幌市電の西15丁目からも徒歩数分の交通至便な場所にある北海道公立大学法人です。

保健師教育は2012年入学生から新カリキュラムを採用し、選択制を取り入れています。定員は50人、保健師コースに進むことができるのは10人。選考時期は3年次後期の成績確定後で、3年生までの実習をすべてクリアしていることが条件です。

希望者が10人超えた場合は、

・第一段階:保健師関連科目の成績が「良」以上
・第二段階:3年次後期までの全科目の平均点で上位10人

が選考基準になっています。

地域をどう診るかを重要視

保健師実習では札幌市をはじめ、小樽市、室蘭管内、千歳管内、留萌管内をフィールドにしています。特長的なのは、健康レベルの高い方たちへの家庭訪問は継続訪問とし、可能な限り2回行くようにしていることです。それはつまり、1回目は実習先の保健師と一緒に、2回目は学生だけで行かせるという形です。かなり綿密な準備が必要ですが、学生にとって大きな試練でもあり、手応えを感じることのできる実習となるはずです。

また、これまでの同大学の実習は、まず学内で実習地域のアセスメントを行ったうえで実習に出向き、地区踏査(その地域を実際に歩き、街並みや住民の暮らしぶりを目の当たりにし、独特の生活習慣などの情報を収集すること)の時にデータを得たり、事業参加時のインタビューを通して健康課題を明らかにするという特長がありました。つまり、地域をどう診るかを重要視してきたわけです。今後は本庁部門で管理を担当する保健師の方々から学んだり、アセスメント+その対策立案、そして企画力アップにつながる実習も計画しているとのことでした。

就職実績

看護学科の卒業生のなかで保健師として就職するのは10~20%ほどです。やはり札幌市の就職が多いのですが、募集が行われるのが5月、試験が6月というのが札幌市の例年のスタイルです。これは他の札幌近郊の大学にもいえることですが、保健師実習はその後に行われるため、学生のなかには保健師像をイメージしきれずに試験に臨むこともあるようです。

そこで同大学では、3年の2月に在宅実習で地域包括支援センターを経験してもらい、少しでも保健師の現場を知ってもらう取組みも行っています。さらに、講義のなかで札幌のような大きな市と、小さな町村の保健師を講師として招き、比較しながら現場の仕事を理解してもらうことも続けています。

全国トップクラスの国家試験合格率

同大学では、11年連続で看護師国家試験合格率が100%、保健師も2年連続で100%で、常に全国平均を上回っているところです。

これについて保健師教育のトップに立つ和泉比佐子准教授は

「本学は国家試験対策を教務としてはやっていません。それでも全国トップクラスの合格率を誇っているのは、学生の皆さんが自らの意思でしっかり知識と技術を積み上げていることがあげられます。模試についても教員は一切関わらず、受けたい人だけが受けるという体制です。逆にいえば伝統的に自立した学生が多いといえます」

和泉比佐子准教授(左)と上田泉講師(右)

和泉比佐子准教授(左)と上田泉講師(右)

と胸を張っていました。保健師教育についても

「わずか10人への教育体制なので、元々近かった教員と学生の距離もさらに縮まり、より密接な関係を築くことができると思います」

と。

さらに、保健師を希望する学生に対して、保健師として活躍している卒業生を紹介し、歓談の場も設けているとのことで、学生と教員、卒業生との距離の近さも力説していました。

欲しいものは自らの手で掴んで!

最後に、和泉准教授から、これから札幌医科大学を受験しようと考えている皆さんへのメッセージです。

「本学は、チーム医療を重要視しているのでPT(理学療法士)、OT(作業療法士)、Dr(医師)の学生と合同の授業もあり、学部を超えたアットホームな雰囲気も自慢です。保健師を希望する皆さんに対しては、しっかり基礎からの教育体制を構築していますし、2年生の段階で、市町村保健師の仕事見学の場を設け、現場の保健師さんと接する機会も設けています。希望があればどんどん声をあげてください。それに教員も応えます。与えられるものだけじゃなく、欲しいものは自分たちで掴み取っていただくことも重要と考えています」

(大学データ)
札幌医科大学保健医療学部看護学科看護学第三講座(地域看護):和泉比佐子准教授/上田泉講師
定員:50人
保健師コース定員:10人
保健師コース選抜時期:4年進級直前

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