日本にも大きな影響を与えたデザイン様式
横須賀美術館(神奈川県横須賀市):アール・ヌーヴォーとアール・デコ
19世紀から20世紀前半にかけてヨーロッパで生まれ、世界中を席巻したアール・ヌーヴォーとアール・デコ。この展覧会は、二つのデザイン様式の流れについて、東京国立近代美術館工芸館のコレクションから検証していくというものです。
ふたつのデザイン様式は、それぞれ日本ととても密接に関連しています。アール・ヌーヴォーの成り立ちには、日本の工芸作品や絵画が大きく関わっていると言われており、その後を受けて生まれたアール・デコは、日本に伝播し、デザインや工芸にさらに大きな影響を与えています。
とくに、ふたつの時代のなかで大きく変化を遂げたのはガラス工芸。アール・ヌーヴォーの時代にジュエリー・デザイナーとして《ブローチ 翼のある風の精》のような繊細な作品を作りつづけたルネ・ラリックは、アール・デコ期にガラス工芸家に転身。ドーム兄弟が起こした会社ドームクリスタル の《剣先文トパーズ壺》のように、美しく力強い作品を作るようになりました。
ポスターや食器、家具などありとあらゆる分野にその足跡を残したアール・ヌーヴォーとアール・デコ。二つの様式の移り変わりを感じながら見られる楽しい展覧会です!
■DATA 横須賀美術館(神奈川県横須賀市):アール・ヌーヴォーとアール・デコ
展覧会名称:アール・ヌーヴォーとアール・デコ
会場:横須賀市美術館
会期:2014年4月26日(土) ~6月29日(日)
開館時間: 10:00~18:00
※入館は閉館の30分前まで
休館日: 毎月第1月曜日
※ただし祝日の場合は開館
Web: www.yokosuka-moa.jp/
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