同じ浴衣を帯と小物を変えて、着物風に着こなす
ガイド松本:同じ浴衣に名古屋帯を合わせたコーディネートは、ドレスアップした印象になりますね。浴衣を着物風に着付ける際の注意点があれば、お教えいただけないでしょうか?
木下さん:
半幅帯のコーディネートとの違いは、浴衣の下に長襦袢(衿が入る)を着ていること、足袋を履いていること、帯が半幅帯ではなくお太鼓(名古屋帯)を締めていることです。
浴衣姿をキャミソールとミニスカートで素足にサンダル姿と考えると、着物はその上にブラウスを羽織り少し長めのスカートまたはワンピースにストッキングと考えると分かりやすいでしょうか。重ね着をする着物は着物や帯など枚数が多くなるほどドレッシーになります。
逆に浴衣は枚数が少なく涼しげなので、あまり衿が抜けすぎないようにされた方が上品だと思います。
ガイド松本:
着物風の着付けとはいえ、浴衣ですから、TPOが気になります。どのようなTPOでお召しになるのがよろしいでしょうか?
木下さん:
現代では浴衣と着物とあらかじめ作り手側は分けて作っていますが、着物を日常着として着ていた時代はそこまで明確に分かれていなかったように思います。一枚で着れば浴衣、重ねて着れば着物と考えると、あまり難しく考える必要はありません。
ただし、浴衣とは綿や綿麻素材の夏の着物なので、TPOはコットン素材のお洋服で行ける範囲と考えて頂ければよろしいと思います。
次は、白地の浴衣のコーディネートをご紹介いただきます。