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身近な影響も。人民元切り上げで変わること(3ページ目)

要約:2010年になって、中国通貨・人民元の切り上げが迫っています。通貨切り上げとは、なじみのない言葉ですが、実行されたら日本経済にも大きな影響を与えることになります。

執筆者:All About 編集部


切り上げされた場合、考えられる影響

人民元切り上げが実行されたら、日本や世界経済にどのような影響があるのでしょうか? それは単純な話ではないので、正確に予測することは非常に難しくもあります。しかし、考えられる影響としては、以下のようなものがあります。

■中国への輸出が伸びる
元が強くなって円やドルの価値が相対的に下がると、日本やアメリカから中国への輸出が有利になります。中国に製品を輸出している企業は、もっと製品が売れます。

■中国からの部品や製品が高くなる
中国で作られた製品は、現在日本にたくさん出回っています。中国で部品を調達している日本のメーカーもたくさんあります。それらが割高になるので、日本で売られている中国製品が高くなり、また部品も高くなっていきます。

■生産が中国から他国へ
元が強くなると、これまで「安い」と見られていた中国の賃金が割高になり、これまで盛んだったメーカーの中国への生産拠点(工場)シフトの傾向が変わっていきます。これはすぐ起こる変化ではなく、長い時間をかけていくでしょう。中国からどこへ行くかと言えば、まだ賃金が安い東南アジアなどが考えられます。

アメリカなどが人民元切り上げを求めている理由は、何をおいてもまず「先進国と同じルールで競争してほしい」という意図があります。中国は現在GDPが世界第3位、どのような対応をとるのでしょうか。身近な影響が考えられるだけに注視しておきたいところです。
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