見て感じる「だけではない」インスタレーション


展示室に入ると、色の付いた紙と糊を渡されました。え?いったい何?ナニ?
「エコ&アート展」(2009年)よりundefined日比野克彦《DNA PLAIN》段ボール、紙、テント

「エコ&アート展」(2009年)より 日比野克彦《DNA PLAIN》段ボール、紙、テント


 
「この作品は、館林の大地をイメージした緑の平原を皆で作ろう、という作家のコンセプトのもと、展覧会の会期中、訪れた人が床に敷き詰められた段ボールに、緑や茶色の紙片を貼っていって完成しました」。

最近の展覧会では、鑑賞者の参加が前提になっている作品もあります。この日比野克彦の作品もそうでした。見に来た人たちが、作品を一方的に見るのではなく、触る、操作する、描くなどの行為で作品に参加しながら鑑賞するタイプの一例です。このような参加型の作品について、松下さんは「鑑賞者もときに作品の一部となる」ととらえています。

「他の人に『見られる』ことが億劫に感じることもあると思いますが、やってみないと分からないその経験こそ意味があるでしょう」。

もし展覧会で色の付いた紙と糊を渡されたら、どんどん貼って、参加していきましょう。手を動かす楽しみ、自分が作品協力した喜び、そしてそんなことをしているあなた自身も実は作品、という状況を面白く感じることができますよ。

会場を動き回って見る?!


「夏の蜃気楼」展(2005年)よりundefined稲垣智子《オアシス》undefined映像、砂、電化製品、サウンド

「夏の蜃気楼」展(2005年)より 稲垣智子《オアシス》 映像、砂、電化製品、サウンド


 
一見、何を意味しているか分かりにくいですね。

「これは、女性が芝生に夢みるように横たわる映像と、手前には、砂山に古い家電製品が置かれ、鳥のさえずりがサウンドで流れる。文明と自然、夢と現実について問う作品です」。

こういう作品の場合は、できる限り展示室を動き回りながら見ることをおすすめします。

「歩きながら変わる風景を感じ、気になったところで立ち止まって、その視点で見えてくるもの、自分が感じることを意識して、また動いてみる、を繰り返すことで、新しい発見や気づきが生まれます。この作品では、映像に出てくる女性のように、床に横になって見ていた方もいらっしゃいました」。

そう、ひとつの方向から見てもつまらないのがインスタレーションです。展示室をぐるぐる歩き回ったり、かがんだり、覗いたり、をしながら、「なんだろう」「私にはこう感じる」という気持ちを重ね合わせてみましょう。もう「インスタレーションは難しい」とは言わせませんよ!

■今後の展覧会スケジュール

群馬県立館林美術館では、以下のスケジュールを予定しています。

■開催中~2014年6月29日(日)
「陽光の大地―ブラジルの日系人画家たちと大岩オスカール
~兵庫県立美術館所蔵 リカルド・タケシ・赤川コレクションを中心に~ 」

■2014年7月19日(土)~8月31日(日)
「夏休み!いきもの図鑑」

■2014年9月20日(土)~11月30日(日)
「ペルシアのきらめき」

■2014年12月20日(土)~2015年4月5日(日)
「ダイアローグ-対話するアート」





※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。