寺井シェフ渾身のスペシャリテ“カスレット”

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店名の「エーグルドゥース」とは、フランス語で「酸味と甘み」の意。お菓子作りをする上で最も重要だといえるこの2つの要素を店名として掲げ、実際にその酸味、甘みの重なり合いを見事なまでに表現しています。「芯のある味」というか、迷いのない味の構成で、常に食べ手の心を踊らせてくれるのです。

ショーケースに並ぶ様々なケークの中でも、まず食しておきたいのが“カスレット”。器状のシュー生地に、キャラメルソテーしたバナナ&ラム酒風味のカスタードクリームを詰め、表面をカリカリにキャラメリゼした一品です。

生地が非常に薄めなので、これでもか! というくらい口の中はカスタードで埋め尽くされるが、このクリームは口当たりが非常に軽く、甘さも抑えてあるので、「重い」という印象は全くありません。しかも、ここにバナナのネットリ濃厚なテイストがプラスされることで、全体の輪郭がくっきりと浮かび上がり、淡さと濃厚さがつくり上げる味の広がりを、一段と強く感じることができるのです。時間差でふわっと出てくるラム酒の風味や、キャラメリゼの心地よい香ばしさ&カリッという軽快音も、味の裾野を広げる重要な役割を演じています。

フランス菓子の枠をはみ出すことなく親しみやすさを共存させた、寺井シェフ渾身のスペシャリテだと言えるでしょう。
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