朝鮮王朝の壮大な歴史が垣間見えるソウルの王宮、昌徳宮

270年もの間王が暮らしてきた場所だけあり、広大な面積と荘厳な建物の数々、そして美しい景色は見事なものがあります

270年もの間王が暮らしてきた場所だけあり、広大な面積と荘厳な建物の数々、そして美しい景色は見事なものがあります(C)Korea Tourism Organization

昌徳宮は、1997年にユネスコ世界文化遺産に指定された朝鮮王朝時代の王宮です。国宝に指定された建築物の数々はもちろん、当時の造園技術を駆使した秘苑(ピウォン)などがあり、ソウルの世界遺産として一度は絶対に見ておきたい場所。ドラマの舞台としても利用されることもあり、イ・ヨンエ主演の「チャングムの誓い」や、パク・ユチョン主演の「屋根部屋のプリンス」などの撮影もここで行わました。

昌徳宮は1405年に景福宮の離宮として建設されました。壬申倭乱(文禄・慶長の役)で一度は焼失しましたが、15代王光海君(グァンヘグン)が在位していた1615年に再建されています。約270年の間、王がここに暮らし政務を行っており、この宮殿が朝鮮王朝の王たちが最も長く暮らした宮殿となりました。

昌徳宮の見所

建築物や庭園の数々をゆっくり見て回ると2時間以上はかかる広さの昌徳宮。それぞれの建物の意味や、そこで生まれた歴史の物語などを一つずつ知りながら観覧すれば、見れば見るほど楽しくなる宮殿でもあります。でも、短い観光旅行では、なかなかこの場所だけに時間をかけることもできないもの。ここでは、できるだけ見ておきたいポイントを厳選して紹介します。

■敦化門(トンファムン)
JYJのユチョンが主演したドラマ「屋根裏のプリンス」でも登場しました

JYJのユチョンが主演したドラマ「屋根裏のプリンス」でも登場しました(C)Korea Tourism Organization

昌徳宮の正門で、1412年に建てられ、1609年に再建されています。現存する宮殿としては、これが最古の門となります。 

■闕内各司(クォルネカクサ)
補佐官らが勤務していた空間で、健康管理を行った医院や、王の詔勅などの作成をつかさどった官庁など、いくつかの部署から構成されています。

 

■錦川橋(クムチョンギョ)

橋の手すりの部分には動物の装飾が施されています

橋の手すりの部分には動物の装飾が施されています(C)Korea Tourism Organization

1411年に造られた韓国最古の橋です。当時はこの橋の下に川が流れていました。

■大造殿(デジョジョン)
王妃の生活空間でもあり寝殿でもあった場所です。棟瓦の無い屋根が特徴です。

 
■仁政殿(インジョンジョン)
中心に御座があり、天井にはシャンデリアなどが飾られています。他の建築物では見られない華やかな内装です

中心に御座があり、天井にはシャンデリアなどが飾られています。他の建築物では見られない華やかな内装です(C)Korea Tourism Organization

昌徳宮の正殿で、王の即位式や外国使臣の接見、臣下らの朝礼などの行事の際使用されていました。内部も豪華な装飾で飾られています。

■宣政殿(ソンジョンジョン)
王が臣下らとともに政務を行った場所です。韓国に現存する宮殿の中で青瓦の宮殿はここだけ。よく見ると、瓦屋根の端に西遊記の登場人物たちが並んでいます。建物の守護神として屋根の上に置かれたそうです。

 

■楽善斎(ナクソンジェ)
木窓の装飾など、繊細な美しさがある建物です

木窓の装飾など、繊細な美しさがある建物です(C)Korea Tourism Organization

24代王憲宗の時代に側室を住まわせるために建築しました、その後、日本の梨本宮家から最後の皇太子に嫁いだ 李方子も晩年を過ごしました。

 
■秘苑(ピウォン)
王族たちが散歩を楽しんだ庭園です。当時の造園の様子が分かるだけでなく、草木花など、自然が溢れており、四季折々の美しい景色を楽しむことができます。

    各季節それぞれの美しさがあり、風流を感じさせてくれます

    各季節それぞれの美しさがあり、風流を感じさせてくれます

  • 芙蓉池(プヨンチ)と芙蓉亭(プヨンジョン)……四角い池は地を象徴、中央の島は天を表しています。芙蓉は、蓮の別名でもあり、夏には蓮の花で溢れる光景を見ることができます。ドラマ「チャングムの誓い」で中宗王とチャングムが散歩を楽しむシーンの撮影も行われました。芙蓉亭では、王が釣りを楽しんだそう。

  •  
    朝鮮時代、科挙が行われていたときの様子を思い浮かべると、なんとなく当時の緊張が伝わってくるような気が……

    朝鮮時代、科挙が行われていたときの様子を思い浮かべると、なんとなく当時の緊張が伝わってくるような気が……

  • 英花堂(ヨンファダン)……王が身体を休めるための空間ですが、すぐ前にある広場では、科挙の試験が行われたりしました。

  •  
    くぐるだけで長生きできる!?記念撮影もお忘れなく!

    くぐるだけで長生きできる!?記念撮影もお忘れなく!

  • 不老門(プロムン)……王の無病息災と長寿を祈願し造られた石門です。この門を通れば年をとらないという言い伝えがあります。

昌徳宮は秘苑を覗き自由に観覧できます。秘苑エリアのみ、別途チケットを購入し入場する必要があります。また、時間が決まってはいますが、日本語ガイドとともに観覧すると、昌徳宮の歴史やエピソードなどを詳しく知ることができ、なかなか楽しいですよ。一般観覧エリアは約60分、秘苑は90分程度所要します。

<DATA>
昌徳宮/창덕궁
住所:ソウル特別市 鍾路区 臥龍洞 2-71/서울특별시종로구와룡동2-71
アクセス:地下鉄3号線「安国/アングク/안국/Anguk」駅3番出口を出て直進
TEL:02-762-8261
チケット販売時間/観覧時間:2~5月・9~10月9:00~17:00(秘苑~16:00)/9:00~18:00(秘苑~17:30)、6~8月9:00~17:30(秘苑~16:30)/9:00~18:30(秘苑~18:00)、11~1月9:00~16:30(秘苑~15:00)/9:00~17:30(秘苑~16:30)
ガイドによる解説観覧時間:一般観覧エリア12:30(日本語)/秘苑10:30、14:30

※秘苑観覧は毎回人数制限があります。チケット販売所でも購入可能ですが、インターネット予約も受け付けているため、残数が多くない可能性があります。秘苑観覧は事前に予約できます。
>>>秘苑観覧を予約する(英語)

観覧料金:大人(満19歳以上)3,000ウォン(秘苑5,000ウォン)/子供(満7~18歳)1,500ウォン(秘苑2,500ウォン)※満6歳以下は無料
※統合観覧券(1万ウォン)-昌徳宮・昌慶宮・徳寿宮・宗廟を観覧可能
※ガイド観覧時間や観覧料金は変更になる場合があります。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※海外を訪れる際には最新情報の入手に努め、「外務省 海外安全ホームページ」を確認するなど、安全確保に十分注意を払ってください。