子育て世代はストレス世代
上手に頼ればみんながハッピーになれる
例えば、3歳の子を持つ働くママであれば、ママの顔、妻の顔、娘の顔、仕事の顔、ママ友としての顔……といういくつものステイタスを持って暮らしています。その切り替えが上手く行かなかったり、担っているものが多すぎたりして、非常に大きなストレスを抱えていることも少なくありません。
周りに上手く頼れればいいのですが、誰もが頼り上手ではありませんよね。おじいちゃん、おばあちゃんが近くに住んでいても「なんだか休日に孫を見てもらうのは悪いなぁ」と感じているママは意外と多いのです。
この記事でご紹介するのは、おじいちゃん、おばあちゃんを頼ることが、お互いにプラスの効果をもたらすという研究結果です。これを読むと、「頼るのもいいことなんだ」と思えてくるはずです。
オーストラリアの研究で判明した「孫育て」の効果
一般的に、年をとっても若々しくあるためには、社会との関わりを持ち続けることがポイントだということはよく知られていますよね。最近、オーストラリアの研究で、「孫育て」でも同じような効果が期待できることが判明しました。その研究では、57~68歳の孫を持つ女性186人の高齢女性を対象に行われました。それによると、孫の世話をして過ごす時間の長さにより、脳機能テスト(*)の点数に違いが見られることが分かったのです。
- 最も点数が高かったのは、週に1日、孫の世話をしている女性達だった
- 逆に、週に5日間、孫の世話をしている女性達の脳機能テストの点数は低い傾向であった
若さをキープする秘訣
つまり、頼り過ぎはNGですが、適度ならOK。OKどころか、おばあちゃん自身の脳を活性化し、若返りにもつながるのです。過去の記事 『1歳半~3歳:アタッチメントを広げていく時期』 でも書きましたが、子供達は「ママだけ、パパだけ!」の人見知りの時期を抜けて少しすると、自分を愛してくれる人にどんどんアタッチメントを作っていきます。人は生まれながらにして、愛には貪欲なのです。
目に入れても痛くないほど可愛い孫が、脳の老化まで防いでくれる。素晴らしい効果だと思いませんか?
定期的に会うことで、その絆はさらに深まっていくので、お子さんの心理発達の面からもおすすめです。これまで、「大変かな」「悪いかな」と遠慮していたママも、思い切って預けてみてはいかがでしょうか?
* Symbol Digit Modalities Test (SDMT:9つの記号に対応する数字を制限時間内にできるだけ多く記入する脳機能を測るためのテスト)
*出典:Journal of the North American Menopause Society 「Role of grandparenting in postmenopausal women's cognitive health: results from the Women's Healthy Aging Project」より