(3) ジェニファー・ロペスの目を通じ、違和感なく楽しめる作品に!
物語はステフとリーナのレズビアン夫婦と子供たちが、日々の生活の中で引き起こすちょっとした事件が中心ですが、各キャラクターの中で際立っているのが、ステフとリーナ夫婦です。ステフは女性警察官で、リーナは学校の女性副校長。離婚を経験した後、女性同士で結婚をし、双子の養子を迎え入れています。子供をもつ女性が社会で活躍するということ、またその女性たちがレズビアンを公言しているということ、同性同士では子供が作れないので養子を受け入れているということ、女性の社会進出や養子制度が遅れている日本ではなかなか想像できないかもしれません。
そこは、ジェニファー・ロペスがエグゼクティブ・プロデューサーということで納得していただけるかもしれません。彼女自身はストレート(異性愛者)ですが、本作をきっかけに、LGBT(レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダー)コミュニティの地位向上に貢献した人に贈られるGLAADメディア賞のヴァンガード賞を受賞。
権利が認められていく一方で、まだまだ差別されることも多い同性愛者の方たちのディープなところを、一般視聴者が違和感なく楽しめるドラマに仕上げたことが高く評価されています。ジェニファー・ロペスのおかげで、キャラクターたちと共通点がない私たちでも、違和感なくすっと入ってくる内容に仕上がっているわけですね。
刑務所を脱獄したり、テロと24時間戦ったり、ERで患者相手に必死に働く作品もよいですが、2015年は、一歩先をいく社会ドラマを楽しんでみてはいかがでしょう?
■放送情報
『フォスター家の事情』(公式サイト)
字幕版 毎週月~金9:00~10:00
全国無料のBSテレビ局・Dlife(ディーライフ/BS258)にて放送中!