U18には直球、大人には変化球
連ドラで真正面から野球を扱ったドラマは意外に少なく、昔だとアンダー18向けの作品が中心。70年代のスポ根ブームの頃の『ガッツジュン』、映画『がんばれベアーズ』の影響を受けた『レッドビッキーズ』シリーズなど、子ども物や日本テレビの日曜20時枠「青春シリーズ」「俺たちシリーズ」の路線で制作されたあだち充原作の『陽あたり良好』などがありました。しかし大人ものでは真正面から野球メインというドラマはあまりなくヒネったものが中心です。
山田太一脚本の『夏草の輝き』は高校教師(林隆三)が甲子園初出場のための寄付金集めに振り回されることで問題を提起するドラマでした。
また朝ドラだと山口智子が主演した『純ちゃんの応援歌』のヒロインは野球好きの一家に生まれ、最終的には甲子園近くの球児が泊まる旅館の女将になりました。
増えた理由は
実際に野球するシーンの多い連ドラが増えたのは2005年から。この年、あだち充原作の『H2~君といた日々』と同じくコミック原作の『アストロ球団』と二作放送されました。さらに2008年『ROOKIES』の大ヒットへと続きます。2005年以降の野球ドラマには大きな特徴があります。山場のシーンでボールの動きをCGで表現していることです。CG技術の向上でそれができるようになったことが野球ドラマの増えた要因なのでしょう。
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