導入は段階的に。まずは2015年度入試、数学と理科でスタート
こうした基準に従って、新課程では科目ごとに各学年で教える学習項目の大きな見直しが行われていますが、学校現場の混乱を避けるため段階的に導入されています。2012年度の高校1年生から、数学と理科で新課程による授業を開始。2013年度からは、全科目での新課程が導入されています。そしていよいよ2015年度入試から、新課程に基づく試験(数学・理科)がスタートします。
数学では、数学I、II、III、数学A、B、Cの6科目のうち「数学C」が廃止され、その内容が他の科目へ移行されました。また、共通化の原則から、どの生徒も必ず取るべき必修科目が「数学I」に統一されました。科目名は同じでも内容が大きく変更され、学習項目が増えているので注意が必要です。
理科では、例えば物理であれば「物理I」「物理II」(各3単位)が、基礎系の科目「物理基礎」(2単位)と専門系の科目「物理」(4単位)に再編され、各科目で学ぶ学習項目も変更されています。これに伴い、志望校によってはセンター試験での受験科目(出題範囲)が前年度までと変わることが予測されています。大学によっては受験生の負担が大きく増える可能性もあるので、十分に情報を集めて対策しておくことが大切です。