エクステリア/庭・エクステリアの基礎知識・デザイン

内外を繋ぐ広縁と濡縁の活かし方(2ページ目)

近頃見かけることの少なくなった純和風の家。しかし和室や畳の部屋は、やはり日本人には落ち着くことのできる大切な空間です。そんな和室と外の空間とを結ぶ「広縁」「濡縁」の活かし方を解説します。

佐川 旭

執筆者:佐川 旭

家を建てるガイド


濡縁と庭木の基本配置の仕方

濡縁との関係性を意識した6つの基本配置例です。

(1)重点をどこに置くか
濡縁からの視点で庭のどこに重点を置きたいのかを決定します。 
濡縁からの視点で庭のどこに重点を置きたいのかを決定します。


(2)不等辺三角形を考える
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重点を置く位置の中心部(これを真・しんと呼びます)を決め、その横に添え物(添)を配置します。真に対するものとして対を配置して、この真・添・対が不等辺三角形の位置になるように考えます。


(3)大小の不等辺三角形を考える
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(2)の三角形同士の配置がさらに、大きな三角形になるように展開していきます。


(4)庭の高さをどうするか
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庭の平面に高低差をつけます。


(5)石組みと濡縁
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濡縁から庭へ向けて敷石を配置していきます。


(6)アクセントを考える
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石灯籠などで庭にアクセントを加えていきます。
 

ガイド佐川のワンポイントアドバイス

暮らしを構成しているのは、人と時間、自然、そして建物です。
近年の家づくりは、性能や物理的耐久性の視点がやや強くなり、人・時間・自然に対する感性が弱くなっています。江戸時代の有名な庭園家、小堀遠州は、人はハコに暮らすのではなく、「人は庭園に暮らす」と考えていました。敷地を庭と考え、庭には人・時間・自然・建物が備わっていると考えていたのです。都市住宅や狭い敷地の中では多少無理なところもありますが、建物と庭との間にバッファゾーン(広縁・濡縁)を設けることで、そこに住む人の気持ちが穏やかになることは間違いありません。

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