美食の都・金沢で美味しいもの探し
海と山に囲まれた金沢は海の幸・山の幸に恵まれた美食の都。新鮮で高品質な食材が豊富で、多彩な食文化は金沢の魅力の1つです。日本海がもたらす新鮮な魚介類は基より、地元で採れる加賀野菜や地酒、醤油・味噌などの発酵食品に、茶の湯文化と共に発展した和菓子。季節ごとに旬の味が揃い、いつ来ても“美味しい”金沢に出会えます。
冬の味覚の王様、かぶら寿しに舌鼓
金沢の冬を代表する味覚と言えば、かぶら寿し。塩漬けしたかぶらの間に脂がのった天然寒ブリの切り身を挟んで麹に漬け込んだ馴れすしの一種で、かぶらの歯応えとブリの甘みが絶妙なハーモニーを奏で、古くから金沢市民に親しまれています。元々は正月用のご馳走としてお客様に供されていた高級料理で、かぶらとブリの代わりに大根とニシンを漬け込んだ大根寿しが一般庶民の味でした。今でもどちらかと言うと、かぶら寿しは贈答用(375g・約2枚入り1,500円(税込1,620円)~)、大根寿しは自宅用(500g・約2本入り1,250円(税込1,350円)~)という感じです。でも、どちらも美味しいので、ぜひ両方味わってみてくださいね。
ちなみに漬け込みは11月末からで12月初旬から食べられますが、年が明けてからの方が甘くて美味しいです。年内のものはまだ少し辛いので。
■佃の佃煮
住所:〒920-0831 金沢市東山1-5-7
TEL:076-254-5225
営業時間:10:00~17:30
定休日:無休
醤油の町のこだわり醤油は一味ちがいます
醤油の里として知られる金沢市大野。嘗ては五大生産地の1つに数えられたほどで、その起源は藩政時代の元和年間(1615~1624)にまで遡り、最盛期には60以上もの醸造所が軒を連ねていました。残念ながら現在はその半分にまで減ってしまいましたが、各社の醤油造りへの思いは時を重ねてなお増すばかりで、それぞれ創意工夫を凝らした新商品を次々に発売し、大野醤油は今やフランス・パリにある三つ星レストラン10軒中8軒で使われているんです!
我が家の醤油ももちろん大野醤油。醤油処ならではのこだわり抜いた醤油は円やかで、どんな料理にでも合うんです。金沢市内の飲食店でも美味しいお店は大野醤油ですし、フランス料理界をも魅了した大野醤油、ぜひ味わってみてください。
■ヤマト醤油味噌
住所:〒920-0831 金沢市東山1-6-10
TEL:076-251-2235
営業時間:10:00~17:00
定休日:火曜日、水曜日、年末年始
金沢の風土が生んだ加賀麩の奥深い味わい
慶応元年(1865年)の創業以来、加賀麩ひとすじの不室屋(ふむろや)。伝統の製法や技法を大切に守りつつ麩の可能性も追求し、新たな麩を創りだしています。創業以来の定番商品『すだれ麩(税込303円)』は金沢ならではの麩で、鍋物や炊き合わせにぴったりですし、すき焼きや煮物に入れると美味しい『焼麩(税込238円)』やおでんに使う『車麩(税込357 円)』など、様々な料理に利用できる麩ですが、私のお勧めは何と言っても『宝の麩(1個・税込184円~)』です。
『宝の麩』は5代目当主の子供たちが海外留学していたときに、手軽に日本の味を楽しめるようにふやきの中に乾燥させた野菜や麩をたくさん詰めてお出汁と一緒に送ったのが始まりで、今や不室屋の大人気商品。
お湯をかけるだけであっという間に美味しいお吸い物に早変わりする優れもので、忙しいときや料理するのが面倒なときにとても便利ですし、優しい味なのでどんな人にも好まれると思います。
田楽を始め、鍋物や炊き合わせ、お吸い物、揚げ煮、蒸し物、天ぷらなど幅広い料理に使える『加賀生麩(税込454 円)』もまるでお餅のようなもちもちした食感で美味しいですよ!
■不室屋
住所:〒920-0902 金沢市尾張町2-3-1
TEL:0120-26-6817
営業時間:9:30~18:30
定休日:火曜日
極上の純米酒でほろ酔い気分
寛永2年(1625年)の創業以来、酒造りに真摯に取り組んできた福光屋は金沢で最も古い酒蔵。本業の日本酒のみならず、酒造りで培った技術を活かしてスウィーツや調味料、ソフトドリンクなどの食品や無添加化粧品など、業種を超えた様々な商品の開発に力を入れています。
直営店では福光屋の全ブランドの純米酒を始め、日本酒から生まれた食品やコスメの他、地元作家が作った酒器や和モダンな小物までが揃い、お酒を楽しむためのアイテムがズラリ。
併設されているカフェでは新酒の飲み比べや甘味などがいただけるので、一杯やりながらじっくりお土産を吟味してはいかがでしょう。
■福光屋
住所:〒920-0935 金沢市石引2丁目8-3
TEL:076-223-1117
営業時間:10:00~19:00
定休日:年末年始