「今年の担任はアタリかハズレか」
新学年がスタート!担任はどんな人?
明らかな体罰教師やセクハラ教師には即刻退場していただかなければいけません。そのような事実が発覚したら、即座に校長に直談判するなどの行動に出なければなりません。でも難しいのは、明らかな問題教師ではないけれど、なんかちょっとおかしいよなという教師です。
そういう教師の中に「オバタリアン教師」とも呼ぶべき種類の教師がいます。オバタリアン教師とは、「限りなくクロに近いグレーな指導法を用いて子どもたちを支配する年配の女性教師」のことです。
暴力までは振るわないものの、言葉遣いが怖かったり、やたらと子どもに罰を与えたりするような教師です。これは言葉や態度による暴力と言えるのですが、物理的な暴力と違って目には見えませんから発覚しにくいという問題があります。教室の中では暴君のように振る舞っていても、誰かが体罰を受けたという事実はないし、彼らは普段保護者に対しては意外に愛想が良かったりするのです。被害を受けている子どもの親ですら、「規律正しくていい先生」などとのんきなことを言っていて、ママ友から指摘されるまで、わが子が苦しんでいることにまったく気づいていなかったというケースもあります。
詳しくは拙著『オバタリアン教師から息子を守れ』とお読みください。
焦って感情をぶつけると、クレーマー扱いされる
オバタリアン教師が猛威を振るっていると考えられる事象を、子どもが証言しはじめたとしても、子どもの言うことですから、よほど緊急性の高い問題が確認されない限り、即座に100パーセント信用して、すぐに学校にクレーム電話というのは控えるべきです。胸が張り裂ける思いでしょうが、まずは夫婦で情報を共有しつつ、さらなる情報収集をしましょう。それでもやっぱり何かおかしいと思ったらやはり行動に出るしかありません。オバタリアン教師対策の大原則は、対立構造をつくらないことです。たとえどんな正論であろうとも、いきなり他人から非難されたら反発心を感じるものです。いくら自分が正しかろうと、それをそのまま相手にぶつけるようなコミュニケーションは、適切な自己主張ではありません。ちょっと言い方を間違えたがために、余計な反感を買い、かえって話が面倒くさくなってしまったという経験は誰にでもあるでしょう。
相手がオバタリアン教師である場合、保護者からの望みは、最終的には「もっと適切な指導をしてほしい」ということでしょう。それさえ実現できればいいわけです。それなのに、いきなりけんか腰で、「あなたの指導は間違っている」「こんな暴言を吐いたらしいですね。どういうおつもりなのでしょうか」などと相手を責めるような伝え方をすれば、相手もガードを固めてしまいます。こちらの要求が受け入れられなくなるような状況をわざわざ用意するようなものです。
対立構造をつくるのではなく、あくまでも「あなたの味方です」というスタンスをとることが「できる親」のしたたかさというものです。