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フランスのベビーシッター事情で気づくその質とは?(2ページ目)

フランスは共稼ぎが当たり前。子供が1人の段階では、約8割のママが職場に復帰すると言われています。しかも、産休は取っても、育休は取らずにすぐに職場復帰というママが多いのです。ではこの8割のママの子供達は、いったいどこに預けられるのでしょうか? 暮らして分かったフランスの産後事情についてのご報告です。

佐藤 めぐみ

執筆者:佐藤 めぐみ

子育てガイド

ヌヌさんの素顔

ではどんな人がヌヌさんかと言うと……。
ほぼ外国人! アフリカ出身の女性が圧倒的です。

日本では、外国人に自分の子供を預けるということは、まだまだ馴染みがないと思います。それどころか、少なからず抵抗感を持つのではないでしょうか。長年、海外に住んでいる私でさえも、フランス人ほど、さばけた考えを持つまでには至っていません。

というのも、普段、公園で見ていて、感じるのは、多くのヌヌさんからは「愛」というものが抜けている気がするからです。これは外国人だからということは関係ありませんが、とても自分の子供を任せる気になれないのです。愛がある接し方かどうかは、ママから見れば一目瞭然ですよね。お世話はしているけれど、愛しているわけではない。仕事だから仕方なくやっているという雰囲気が前面にでているヌヌさんがとにかく多いのです。

こう言うと、フランスのヌヌさんのイメージが悪くなりそうなので、しっかりと擁護しますと、その一方で、我が子のように接し、真剣に遊んであげているヌヌさんがいるのも実情。そういうヌヌさんに共通するのは、1人のお子さんとの契約が長く続くこと。0歳からはじまり、今やその子は小学生というスーパーヌヌさんもいます。まさに、ベビーシッターの鏡! 親が我が子を愛するのは当たり前。でも他の家庭のお子さんを我が子のように愛することは誰にでもできることではないと思います。こういうヌヌさんに当たったご家庭は本当にラッキーだと思います。しっかり面接などをして、お願いしたのでしょう。


ベビーシッターは人と人との仕事

これまで多くのヌヌさんと接してきて感じるのは、やはりベビーシッターは個人次第ということです。外国人なのか、公認、非公認なのか、もさることながら、何よりも「どんな人か」が何よりも大事。ミルクをあげる、オムツを替える、1日8時間見てくれる、それならきっと誰だってできます。

そうではなく、預かるお子さんを心底可愛いと思って接することができるか、それがベビーシッターに問われる条件なのではないでしょうか。一緒に遊んでくれる、笑ってくれる、守ってくれる、これこそが、子供が不安を抱えずにすむ、親も安心して任せられるベビーシッターなのだと思います。

ネットなどでベビーシッターの情報は簡単に調べられます。でもベビーシッターの人柄までは感じることができません。ベビーシッターは人と人がつながる仕事。親にとって信頼できる相手、子供にとって愛情を感じられる相手、そんなヒューマンタッチを疎かにしないことが失敗しないベビーシッター選びのコツだと改めて思います。

とは言え、どうしても預けなくてはいけない事情があるのも事実。ただ、先のベビーシッター事件で誰もが感じたように、何かあってからでは遅いのです。必要になったから探すのではなく、いつかお世話になるかもしれないと、あらかじめ目星をつけておくと、いざというときにあわてずにすむはず。

ベビーシッターに実際に接するのは我が子。その我が子の立場になって選んであげることこそが、預ける際の子供へのマナーだと思います。自分が預けられる気持ちになって「この人とだったら一緒にいて楽しそう」と思える人を選んであげたいですね。
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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※乳幼児の発育には個人差があります。記事内容は全ての乳幼児への有効性を保証するものではありません。気になる徴候が見られる場合は、自己判断せず、必ず医療機関に相談してください。

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