介護福祉士/介護福祉士試験について

第26回試験 合格率UPのポイント1「人間の尊厳と自立」(2ページ目)

第26回介護福祉士試験はいかがでしたか? 合格した人はその知識を職場で活かすために、合格しなかった人は来年の合格率をアップさせるためにしっかりと振り返っておきましょう。第1回目の科目は「人間の尊厳と自立」です。

小山 朝子

執筆者:小山 朝子

介護福祉士ガイド

繰り返しになりますが、法の新たな動きは必ず確認を! まず、「人間の尊厳と自立」の項目では、各法律の「自立」に関する記述から正しいものを選ぶ出題がなされました。自立については、「介護福祉士試験に向けて1」で解説していますので、参考にしてください。

1.児童福祉法では、児童養護施設における自立支援の対象を、現に入所している児童に限定している

2.社会福祉法第3条では、福祉サービスについて、身体機能の低下に応じ自立した日常生活を営むことができるように支援するものと、明記している

3.老人福祉法では、その目的は、すべての高齢者が、尊厳を保持し、その有する能力に応じて自立した日常生活を営むことができるようにすることであると、明記している。

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新しい障害者総合支援法のポイントは押さえておこう

4.「障害者総合支援法」では、すべての国民は、障害者等が自立した生活が営めるような地域社会の実現に協力するよう努めなければならないと、規定している。

5.「ホームレス自立支援法」では、ホームレスの自立のために、就業の機会の確保よりも生活保護法の適用が重要であると、規定している

上記のうち、正解は「4番」。「介護福祉士試験に向けて1」でも解説していますが、法律に関する新しい動きは試験対策として必ずチェックしましょう。2013年4月1日より、「障害者総合支援法」は、それまでの「障害者自立支援法」から新たに施行されました。

 

「障害者総合支援法」の第一条の基本理念に「全ての国民が、障害の有無によって分け隔てられることなく、相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会を実現するため~」と書かれています。

ちなみに、他の問題の誤りもみていきましょう。1の「児童福祉法」に関する記述は「現に入所している児童に限定している」という点は誤りです。

2の「社会福祉法第3条」に関する記述の「身体機能の低下に応じ」という記述は誤りで、同法には「心身ともに健やかに育成され、又はその有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるように支援するもの」としています。

3の「老人福祉法」に関する記述に「尊厳を保持し、その有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるよう」とありますが、これは介護保険法の第一条に出てくる記述です。

5の「ホームレス自立支援法」の第3条は、自立の意思があるホームレスに対し、安定した雇用の場の確保、職業能力の開発等による就業の機会の確保、住宅への入居の支援等による安定した居住の場所の確保などにより自立させる旨の記述があることから、「生活保護法の適用が重要」との記述は誤りです。

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