王室はどういうスタンスなのか?
タイは王政であり、日本のような立憲君主制の国です。国王がいますが、国王がいつも政治の表舞台に出てくるわけではありません。タイ王室は、今回のUDDによる抗議活動をどう思っているのでしょうか?3月に活動が始まって1ヶ月が経ちましたが、タイ国王が明確に意思表示をしたことはありません。しかし、4月12日にプミポン国王のシリキット王妃が騒動を鎮圧するために出動し死亡した軍関係者を弔問している姿が報道されました。今のところ、これが唯一王室が何らかの形で関わりをもった出来事です。
懸念される観光業界への打撃
今のところ首相の退陣と議会の解散・総選挙を求めるUDD側、それを拒否する政府側、どちらも歩み寄る気配がなく、情勢はこう着状態になっています。タイという国は観光業がかなり重要な位置を占めるのですが、このような騒動が続くと国としてのイメージが悪くなり、観光客が寄り付かなくなります。2008年や2009年にも、同様の騒乱があり、あまりにも頻繁に騒動が起こると、経済への悪影響も深刻になっていくでしょう。