デパート積立は金利換算で15%超のお得度
消費税8%もやっと慣れてきたわけですが、2019年10月にはいよいよ10%となる予定。となると、増税後は、とくに値の張るようなデパートでの買い物はグッと我慢でしょうか……。そんな中、にわかに人気となりつつある積立商品があります。積立と言っても、貯めるための商品ではありません。使うために、しかもよりお得に使うための商品、「百貨店積立(デパート積立)」です。百貨店積立は、ほとんどの大手デパートで取り扱っています。「○○友の会」という名称が多く、毎月一定額を半年もしくは1年間積み立てるというのが一般的。1回の積立額は3000円ないし5000円からで、最高額は1万~5万円とデパートによってまちまち。満期になると、積立額にボーナスがチャージされた会員カードや配布される商品券で買い物ができます。
着目すべきはそのボーナス分。多くのデパートでは、1年間積み立てて、満期時に1ヵ月分のボーナスが付きます。例えば、1万円コースなら満期時には13万円のチャージが付きますが、これを預金金利に換算すれば15%超。これだけで驚異的な利回りですが、銀行等の預金金利には20.315%の税金が発生するのに対して、こちらのボーナスは無税。実質金利はさらに高いことになるわけです。個別のデパートでしか使用できませんが、それでも十分魅力的と言えるでしょう。
また、デパートによってはボーナスとは別に特典を用意しています。東武百貨店「クレソンサークル」では会員証提示で買い物5%割引(一部除外品あり)。近鉄百貨店「近鉄百貨店友の会」では関西、東海エリアの有名ホテルや飲食店、さらには人間ドックや引っ越しまで優待割引が受けられます。また、阪急百貨店「阪急友の会」では、ボーナスの代わりに演劇やコンサートの無料招待を年3回受けることができます。
利用でのポイントは、行きやすい立地で、自分の好みのデパートを選択すること。使うことが前提ですから、なかなか足の向かないデパートでは利用価値は低下してしまいます(ただし、通販利用ができるデパートもあり)。また、増える=お得ということで、無理に積立額を大きくしないこと。どのくらい使うか様子を見る意味で、最初は少額から始めるといいでしょう。加えて、積立金は店舗に出向き現金で入金するか、銀行口座の引き落としの2通りが一般的。後者の場合、事務手数料が発生するデパートもあるので、そこはチェックしてもいいでしょう。