カーシェアリング/“買わない”カーライフのすすめ

クルマの楽しさを広げるカーシェアリング

登録した会員同士で共通のクルマを利用できるカーシェアリング。実はお得だけではない、楽しいカーライフを満喫できるたくさんの可能性があるサービスである。

籠島 康弘

執筆者:籠島 康弘

中古車ガイド

「買うな」と言うシンプルな理由

普段はお手頃価格まで値下がりしてきた中古車を「おいしい中古車」と呼んで、さんざんオススメしている私が、ここで「“買わない”カーライフ」をオススメしている。「買え」と言っている同じ口で「買うな」と言うわけだから、私利私欲のためなら主義主張などアメのようにねじ曲げることも厭わない卑劣な男だと思われるかも知れないが、私はいつもシンプルなことを言っているつもりだ。いわく「カーライフをもっと楽しみましょう」。

新車でトヨタプリウスから、日産リーフ、そしてメルセデス・ベンツやBMWへと何度も乗り換えられる人はそう多くはない。だからこそ新車時価格よりおいしくなった(お買い得価格になった)中古車をオススメしている。これならもっと多くの人がメルセデス・ベンツでも何でも、気に入ったクルマに乗りやすくなるだろうから。

それが最近では、中古車すら買わなくてもカーライフを満喫できるようになった。そう、カーシェアリングならね。

全国に自分の愛車が!

カーシェアリングとは登録した会員同士で共通のクルマを利用できるサービスのこと。一般的に短時間の利用に向いていて、レンタカーよりも費用を抑えやすいというメリットがある。「会員同士で共通のクルマを利用」という仕組みをわかりやすく説明しようと、まれに「1台のクルマを複数人で所有する」という図で解説する例を見かけるが、それではカーシェアリングのメリットを説明できない。正確に言えば「複数台を複数人で所有する」のがカーシェアリングだ。「1台」と「複数台」とで何が違うのかといえば、1台をシェアリングすると考えると、ついつい使えるクルマが1台、クルマの置かれている場所まで1カ所に限定してしまいがちになるからだ。

むしろ、こう考えて欲しい。「自分の愛車があっちにもこっちにもある」と。あっちにプリウス、こっちにリーフ、メルセデス・ベンツはちょっと歩いた先にあるけれど、というカーライフ。例えば最大手のタイムズカープラスは全国31都道府県に7455台のクルマが配置されている(2013年12月末時点)。いわば自分の愛車が全国に7455台もある(!)ようなものだ。

しかも、後述するけれど毎月の駐車場代はかからないし、後述するけれど毎年の自動車税など気にしなくて良いし、後述するけれどガソリン代も不要で……と、とにかく金銭的なメリットが大きい。

まとめると、あっちのプリウス、こっちのリーフ、ちょっと歩いた先のメルセデス・ベンツに乗ることができるにも関わらず、新車を買うより中古車を選ぶより、ずっと費用が抑えられる。それが、カーシェアリング。クルマに乗る楽しさを広げてくれる、21世紀のサービスだ。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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