歯列矯正/歯列矯正の種類・方法・金額・注意点

日本製のマウスピース矯正・アソアライナーについて

今注目を集めているマウスピース矯正。今まではアメリカ製が主流でしたが、改良を重ねた日本製のシェアも伸びてきています。それらの違いや特徴などをご紹介します。

石井 府中

執筆者:石井 府中

歯科医 / 審美歯科ガイド

最近注目を集めている審美歯科治療の中に、マウスピース矯正があります。いわゆる「矯正治療」なのですが、従来ようにの歯の表面や裏面にワイヤーを取り付けて行うものではなく、いつでも取り外しが出来る透明なマウスピースを使って行う治療法です。そんな人気のマウスピース矯正の特徴と、日本製・アメリカ製のマウスピースを比較しながらご紹介していきます。

そもそもマウスピース矯正とは?

マウスピース矯正とは前述の通り、従来のようにワイヤーを使って行うものではなく(従来のこうした矯正治療をワイヤー矯正と呼びます)、着脱可能な透明のマウスピースを使って行う治療法です。
ワイヤー矯正では、
  • 器具が目立つ
  • 器具装着による違和感や痛みが強い
  • ワイヤーの間などに汚れがつまり、虫歯になりやすい
  • 治療完了までの期間が長い
などのデメリットが上げられていました。歯を抜かずに歯並びを整えることの出来る審美歯科治療として長年支持されていましたが、こうしたデメリットに抵抗があって治療に踏み切ることが出来ない方々も多くいました。

マウスピース矯正のイメージ

マウスピース矯正のイメージ

そんな中アメリカで登場したのが、マウスピース矯正です。透明なマウスピースを装着し、理想の歯並びに向けて少しずつマウスピースの型を調整しながら歯を動かしていく治療法です。

最大のメリットは、いつでも取り外しが出来ること。装着中もほとんど目立つことはありませんが、例えば歯磨きなどの時には取り外すことができるので、虫歯のリスクなどもぐっと下げることが出来ます。またワイヤー矯正よりも短期間で治療が完了するという特徴も持っているので、ワイヤー矯正に抵抗のあった方々にも、受け入れられている新しい矯正治療です。

元祖マウスピース「インビザライン」

アメリカ製のマウスピース・インビザライン

アメリカ製のマウスピース・インビザライン

マウスピースの元祖は、今でも根強い人気を持つインビザラインと言われています。インビザラインは1997年にアメリカで生まれ、日本やアメリカを始め、世界中に症例実績を誇るマウスピース矯正です。

治療の流れとしては、まず最初に医師が診断を行い、歯型などのデータをとります。それらのデータをアメリカに送り、アメリカで治療完了までの全てのマウスピースを最初に作成し、日本に郵送します。治療開始前には、インビザライン専用の「クリンチェックソフトウェア」を用い、治療完了までの歯並びの動きを3Dにてシュミレートすることが出来ます。治療前のプラン作りがとても重要なポイントになってきますので、しっかりとした実績のあるクリニックを選ぶことが大切です。

インビザラインによるマウスピース矯正のメリットは、世界中で実績が認められた治療法であることと、治療前に専用シュミレーションシステムによって治療完了までの流れを確認することが出来る点です。デメリットは、日本で治療を行う際にもアメリカでマウスピースを制作・郵送しますので、治療開始までに最大2ヶ月もの時間が掛かってしまう点です。

また治療前に綿密な治療プランを作成しますが、歯が動き歯並びが整って行く過程で、どうしても動きのズレなどが生じてしまいます。インビザラインは一番最初に最終ステップまでのマウスピースを作成してしまうので、治療途中でのズレなどのカバーが難しくなってしまいます。当初の計画通りに歯が動かなかった場合には、マウスピースを全て作り直す必要も出てくるケースもあります。

次のページでは、日本生まれのマウスピース「アソアライナー」の特徴などをご紹介します。

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