マウスピース矯正は、その手軽さや着脱可能などのメリットが注目を浴びている、矯正治療の1つです。今回は、そんなマウスピース矯正の種類と、選択する際のポイントをご紹介します。(マウスピース矯正の概要をチェックしたい方は、「マウスピース矯正のメリットと注意点」をご参照下さい。)

マウスピース矯正の種類はさまざま

一口に「マウスピース矯正」と言っても、マウスピースを提供している会社や研究所は複数あります。『インビザライン』『アソアライナー』『アクアシステム』『ストレートライン』『DENマウスピース』などがあり、それぞれに特徴とメリット・デメリットがあります。今回は一般的な『インビザライン』と『アソアライナー』をご紹介します。

インビザラインによるマウスピース矯正のメリット・デメリット

世界中に症例実績を持つ、アメリカ発のインビザライン

世界中に症例実績を持つ、アメリカ発のインビザライン

インビザラインは、アメリカ発祥の古くからあるマウスピース矯正です。世界中で治療実績があり、論文や有名な専門誌でも多数取り上げられています。

インビザラインでの治療の流れは、まず初診時に歯型をとり、その歯型に基づいて最終的な歯並びまでの数ステップのマウスピースを一度に作成します。(一般的な日本で歯科技工所に送る模型とは異なり、インビザライン専用の印象材で歯形を取ります。)またクリンチェックという術前シュミレーションを用い、治療の過程や歯並びが整っていく流れをコンピューター上でシュミレートすることが出来ます。患者さまも一緒に流れをチェックすることが出来るので、治療へのモチベーションを高めたり、客観的に治療の流れを把握することが出来ます。

「マウスピース矯正といえばインビザライン」といわれるまでに普及した治療法でしたが、日本で治療を行う場合も、マウスピースを作成するのはアメリカです。日本で歯型を取り、アメリカに歯型や初診時のデータ等を送り、アメリカでマウスピースと治療計画を作り、それを日本に送付する……という流れに、2ヶ月もの時間が必要です。このタイムラグは、より早く歯並びを整えたいと希望される方に大きなデメリットとなります。

またインビザラインは初診時の歯型を元に、歯並びが動く流れを想定して、最終ステップまでのマウスピースを最初に作成します。ですが、歯並び治療は歯を三次元的に動かし、あご等の骨とも密着に関わる治療です。当初想定したとおりに歯が動かないケースでは修正がきかず、別の矯正治療器具などを併用しながら歯並びを整えなくてはなりません。

アソアライナーによるマウスピース矯正のメリット・デメリット

日本生まれのアソアライナー。治療開始までの時間が短くズレの少ない治療

日本生まれのアソアライナー。治療開始までの時間が短くズレの少ない治療

アソアライナーは、アメリカで作るインビザラインのデメリットをカバーする形で、日本で生まれた比較的新しいマウスピース矯正です。アソアライナーのマウスピースを作成するのは、日本国内の専門の技工士です。

アソアライナーの治療でもまず初診時に歯型をとりますが、最初の歯形を元に最終ステップまでのマウスピースを作成するのではなく、ステップごとに歯型を作り直します。具体的には現状の歯並び位置に対して1mm以内の移動幅で、次のステップのマウスピースを作成します。

各段階でマウスピースを作成し直すことで、より正確に歯を整えていくことが出来、歯の動きを的確に捉えることが出来ます。また日本国内でマウスピースを作成しますので、歯型を取ってからマウスピースが送られてくるまでの期間は、約2週間程度です。各段階で歯型を取りマウスピースを作り直すという手間が掛かりますが、その分正確で、また適切な治療の流れを素早く構築することが出来る治療方法です。

次のページでは、アソアライナーの具体的な治療の流れをご説明します。