恋愛から学ぶことは人によって違う
地面に足をつけずにブランコを漕ぎ始めることは困難です
「与える愛」を学ぶ方が多いようですが、親から愛情を与えられずに育った人にとっては過酷なこと。愛が枯渇しているのに、見返りを求めずに与え続けて心身を壊す人も、たくさんいらっしゃいます。
関係を構築するための力は、ベースとなる愛情タンクがどんな状態かに寄って違ってくると思うのです。それは親からの愛と関係しています。
親から愛を受け取って育った人は、車のエンジンに例えると3速のギアから走り出した状態。スムーズに加速できます。親の愛を感じられずに育った人は、1速からのスタート。かなりパワーが要ります。
ギアチェンジが想像しにくい人は、ブランコを想像してみてください。制止させたブランコに座って「足を地面につけずに漕ぐ競争」をしたことはありませんか? 地面を蹴ることなく「足を振る勢い」だけで、どれだけ早く高い位置まで漕ぐことができるかという競争です。親から愛を与えられなかった人は、そんな状態。もがきながら漕いでいるようなイメージです。愛情を受けて育った人は、地面で足を蹴って漕ぎ始めることができるので、勢いに任せてスムーズに漕いでいけるのです。
パワーの必要な人が、なけなしの愛を与え続けることは、呼吸でいうと吐き続けるのと同じ。酸欠になって動けなくなってしまいます。そういう人が学ぶべきことは「今ある愛を守り、自分自身を愛すること」かもしれません。