
道後温泉駅と復元された坊っちゃん列車。この坊っちゃん列車は運行のタイミングがあれば乗って松山中心部を巡ることもできる
1泊2日から楽しめる国内旅行先として、道後温泉やしまなみ街道などの観光スポットもあり、年代を問わず人気です。愛媛在住経験もあるガイドが、主な見どころやアクセス情報なども合わせて紹介します。
首都圏から「ジェットスター」成田-松山便が運航
首都圏から愛媛・松山へ向かうのは、LCC「ジェットスター・ジャパン」の東京(成田)-松山便です。毎日2~3往復で、直行便があります。
LCC「ジェットスター・ジャパン」は国内線・国際線を運航する。日本の地方路線も多い
成田空港での利用ターミナルは、LCC専用「第3ターミナル」になります。リムジンバスだと第3ターミナルで乗降でき、鉄道は「空港第2ビル駅」から徒歩6分、またはターミナル間の無料巡回バスが利用できます。

愛媛の都市伝説「蛇口からみかんジュース」は松山空港で体験できる(有料)
なお、Peach(ピーチ)の大阪(関西)-松山便は、2025年現在、運休中です。
【参考】ジェットスターの手荷物で注意すべきこと&追加料金について
愛媛・松山市内の観光スポットと見どころ
松山空港に到着したら、いよいよ愛媛、松山の旅でのスタートです。ガイドおすすめの主な観光スポットをご紹介します。
古事記や万葉集にも登場する日本最古の温泉「道後温泉本館」は終日、写真を撮る観光客でにぎわっている
2024年7月、大規模な保存修理工事を終え、5年半ぶりに全館で営業再開しました。浴場や脱衣所などの改装、これまで霊の湯のみだったシャンプーやボディーソープを神の湯にも設置し、冷暖房完備、貸切の休憩室が増えたりお茶菓子が新作になったりするなど、以前訪れたことがある人も、ぜひ再訪がおすすめです。

道後温泉別館「飛鳥乃湯泉」は飛鳥時代の建築様式を取り入れた湯屋がコンセプト。2017年9月開業
道後温泉エリアは、松山中心部から路面電車ですぐ行くことができます。また、松山空港からのリムジンバスでも直接アクセス可能です。
また、レトロな「坊っちゃん列車」に乗るのもおすすめ。小説『坊っちゃん』の主人公が乗って「マッチ箱のような汽車」と表現された列車が復元され、車掌が当時を思わせる出で立ちで車内も明治の雰囲気たっぷり。もし、乗りたい、走っているのを見たければ、運行日や時間を事前にチェックしましょう。

松山中心部にある「萬翠荘」はフランス・ルネッサンス様式の洋館。閑静な空間で大正ロマンが感じられる場所だ
夏目漱石と、同世代を生きた松山出身の俳人・正岡子規による実物資料やレプリカ、パネルなど約6万点を展示する「子規記念博物館」をはじめ、作家・司馬遼太郎の代表作で松山出身の秋山兄弟と正岡子規が主人公の『坂の上の雲』をテーマにした「坂の上の雲ミュージアム」など、近代日本の歴史や文学に触れるスポットも人気です。
大街道からも近い「萬翠荘」は、旧松山藩主の子孫にあたる久松定謨伯爵の別邸として建てられたフランス・ルネッサンス様式の洋館。今も当時の華麗な姿が見られ、大正ロマンが感じられる場所です。内部も有料で見学できます。

山上にそびえ建つ「松山城」は松山のシンボル的存在。ロープウェイまたはリフトで登ることができる
天守から松山市内をはじめ、伊予灘、石鎚山が眺められることも。ロープウェイまたはリフトでアクセスできます。山麓にある松山最大の商店街「大街道」では、松山名物「労研饅頭」(ろうけんまんとう)もお忘れなく。

松山名物「労研饅頭」(ろうけんまんとう)は昭和6年創業の蒸しパン。うずら豆やココアなど14種類の味がある。お土産にもおすすめで松山空港で買うこともできる
松山以外にも魅力満載、瀬戸内グルメも

JR下灘駅は夕陽が美しい「映え」スポットして人気。外国人旅行客も多い。
例えば、日本で最も海に近い駅で、夕陽が美しい「JR下灘駅」は、近年は写真映えするスポットとして外国人旅行客にも人気です。松山から列車で行くことができます。ただ本数が少ないため、時刻表を必ずチェックしてから向かいましょう。古い町並みが残る「内子」、城下町の「大洲」と掛け持ちで観光するのもおすすめ。
また、サイクリングの聖地で知られる「しまなみ海道」も、根強い人気があります。片道で買いやすいLCCを利用し、行きまたは帰りは広島方面というアクセスも便利です。

今治のB級グルメ「今治焼豚玉子飯」はご飯に焼豚と目玉焼きを乗せてソースをかけただけの丼だが食べると味わい深い
愛媛はご当地グルメの宝庫。しまなみ海道の玄関口である今治では、B級グルメとして「焼豚玉子飯」が一躍有名になりました。
今治城のすぐ隣に位置する「中国料理 錦海楼(きんかいろう)」のまかない飯が発祥。ご飯の上に焼豚と目玉焼きを乗せ、ソースをかけたシンプルな丼は、食べるとそのおいしさに驚かされます。
愛媛でぜひ味わいたい刺身や寿司。瀬戸内の新鮮な魚介が堪能できる
また、人口4万人の八幡浜市で50店舗あるとも言われる「八幡浜ちゃんぽん」、宇和島市の「鯛めし」「さつま汁」「じゃこ天」なども、愛媛ならではのグルメ。なお、鯛めしは中予が炊き込み、南予が刺身という愛媛県内でも違いがあります。
そして、瀬戸内の新鮮な魚介を味わうのも必須。都会よりリーズナブルかつ絶品の美味しさに魅了されます。
愛媛は「かんきつ王国」で多くの品種が1年を通して栽培され、旬ごとにそれぞれの味が楽しめる
「かんきつ王国」の愛媛では、旬ごとにかんきつの品種が異なります。みかん、いよかん、デコポン、さらに高級品種の「紅まどんな」まで、毎年秋から春にかけ、かんきつ好きにはたまらない時期です。ジュースやスイーツなどはお土産にもおすすめです。
ぜひ愛媛で、それぞれの美味しさを堪能してみてください。
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