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車を手放したくない人必見!電気自動車なら貯まる人に(2ページ目)

節約や貯蓄のために「自家用車を手放しましょう」という記事を見かけませんか? それも一案ですが、帰省や買い物、旅行に使っていたり、お子さんがいたりすると、「自家用車は手放したくない!」という方もいるはず。そこで解決法を探していたのですが……今回、コストがかなり安い“電気自動車”という選択肢を見つけました。実際に乗ってみたレポをお届します!

西山 美紀

執筆者:西山 美紀

貯蓄ガイド

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パソコンのように電源を入れ、いざ発進!

筆者は運転初心者のため、まずは萩原さんに運転していただきました。パソコンのように電源ボタンを入れるだけで、スイッチオン。ガソリン車のように、エンジンのぶぉぉぉん!という音はなく、アクセルを踏めば静かに動き出します。

ハンドルの周りも、それほど変わらない印象です。

ハンドルの周りも、それほど変わらない印象です。


実際に動きだして驚いたのが、音がとても静かなこと。以前ハイブリッドカーのプリウスに乗った際にも、静かな空間に驚きましたが、それよりもさらに静か。

普段はガソリン車に乗っていてエンジン音がうるさいため、後部座席の子どもと大きな声で話したり、DVDをつけてもよく聞こえないようで「もっと音、大きくして!」と言われたり…なんていうことも、これなら不要です。運転しながら英語レッスンをしたい人、音楽を聞きたい人にもよさそうだと感じました。

そして、実際に運転してみました。電気自動車も、もちろん普通の自動車免許で大丈夫。
最初は緊張しましたが、運転しやすくて楽しくなってきました。

最初は緊張しましたが、運転しやすくて楽しくなってきました。

アクセルのペダルが軽く、発進がスムーズ。ブレーキもハンドルもものすごく軽く、運転しやすいです。それ以外、運転する上では普通の車とほとんど変わりません。運転にあまり自信がない筆者ですが、スムーズに運転できるので楽しくなってきました。

……とはいっても、やはり電気自動車には「充電がすぐに切れてしまうのでは」という不安があります。(ガソリン車でも、ガソリン残量ランプが点滅して、ヒヤヒヤされた経験もあると思いますが…)。

そこは備え付けのカーナビが、今の充電状況で現在地からどこまで行けるかを表示してくれるので大丈夫。地図で見ると、かなり遠くまで行けることがわかり、安心できました。

白いところが安全ゾーン。グレーのところまでは行けますよ、という意味。

白いところが安全ゾーン。グレーのところまでは行けますよ、という意味。

さらに、カーナビで、充電スタンドの場所を表示してくれます。今まで全然気付かなかったけど、意外とたくさんあるのですね……。

「日産の販売店や高速道路のサービスエリア、道の駅、スーパーやコンビニなど、いろいろな場所に設置されています。場所にもよりますが、充電1回あたり、0円~100円程度でしょうか」
※500円程度の場所もあるが、事前に会員になれば割引サービスあり。

青い丸印が、充電スタンド。結構たくさんあります。

青い丸印が、充電スタンド。結構たくさんあります。

いざ、充電スタンドへ。青い「EV QUICK」マークがあり、わかりやすいです。
今まで気付かなかったけど…充電スタンドのこんな看板があったんですね。

今まで気付かなかったけど…充電スタンドのこんな看板があったんですね。


こちらが充電スタンドです。
大人の身長よりちょっと高い程度で、思っていたよりも小ぶり。

大人の身長よりちょっと高い程度で、思っていたよりも小ぶり。

充電するために、車のフロント部分をパカッとあけると……。
ガソリンを入れる場所は後部横が多いですが、電気自動車は前なんですね。

ガソリンを入れる場所は後部横が多いですが、電気自動車は前なんですね。

 

差し込み口が2つあります。

差し込み口が2つあります。

左側が急速充電スタンド(今から使うところ)用で、右側が家庭用の普通充電器用。

実際に充電してみました。ちょっと重たい急速充電器のジャックを持ち、レバーをにぎってガチャッとはめればOK。
デジカメやスマホを充電するようなイメージですね。

デジカメやスマホを充電するようなイメージですね。

急速充電器につながりました。

急速充電器につながりました。

操作方法が書いてあるので、初めてでも大丈夫でした。

ボタンは「充電開始」「充電停止」の2つだけ。

ボタンは「充電開始」「充電停止」の2つだけ。


急速充電スタンドなので、(当たり前ですが)急速で充電していきます。
「残り時間」「充電率」などが表示され、今は充電率68%。

「残り時間」も確認できます。

「残り時間」も確認できます。

4分程度で、68%→76%になりました。

途中で「充電停止」ボタンを押してもOK。

途中で「充電停止」ボタンを押してもOK。

「急速充電スタンドでは、バッテリーへ負荷を考えて、80%程度の充電が可能です」

ここは日産ディーラーだったので、日産リーフの充電なら無料。つまり、日産ディーラーで充電していけば、いわゆる“ガソリン代”のようなものは、外ではかからないということに驚きです。(2014年2月時点)

新車は306万円程度~、中古車なら145万円程度~。

購入価格は、どれくらいでしょうか。
「例えば日産リーフなら、新車はおよそ306万~385万円なので一般的な新車と同じくらいの感覚ですが、中古車なら145万円程度からあります。

ちなみに、新車を約306万円で買った場合も、国から補助金が出るため、登録諸費用込みでも約228万円でOK。ただし、国の補助金を受けた場合は、6年間の保有義務が発生するので、転売できないという点に注意です」

※国の補助金とは、2013年度クリーンエネルギー自動車等導入促進対策費補助金というもので、エコカー減税とは別のもの。もちろん、エコカー減税の対象車でもあります。
※2013年度クリーンエネルギー自動車導入促進対策費補助金とは、経産省主導で、「電気自動車」、「プラグインハイブリッド車」、「クリーンディーゼル車」を対象とする補助事業。車両登録日が平成25年4月1日~平成26年2月28日までで、車両本体全体の支払いを完了した上で、平成25年3月7日までに申請書類の提出が可能なこと等、条件がある。(2014年度も実施されるかどうかは未定)

スマホを充電する感覚で、自宅で車の充電をする

また、自宅にマイ充電スタンドを設置することもできます。
「エリアによって価格は多少異なりますが、エアコンなどと同じ200ボルトの普通充電器なら、販売店に設置をお願いする場合で、約7万~約10万円です」

自宅の普通充電器を使うときは、満タンになるまで8時間程度かかるため、帰宅してから翌朝まで充電しておけばOK。スマホの充電サイクルにも似ているのではないでしょうか。
「フルで充電した場合の電気代は、約300円。これで180km程度走ります」

仮に1リットルのガソリンで10km走る車の場合は、1リットルのガソリン代が158.6円(資源エネルギー庁が2月5日発表した、2月3日時点でのレギュラーガソリン1リットル当たりの店頭価格)なら、158.6×18=2854.8円。
つまり、180km走るために、ガソリン車なら3000円近く払うところが、電気自動車なら300円程度でOK。なんと10分の1です。

萩原さん自身も、実家の両親に「次に買い替えるなら、日産リーフがいいよ」とオススメしているそうです。

一度買ったらランニングコストが格安で、節約度大

中古車なら、150万円程度で買えますし、充電スタンドで10万円程度の初期費用をかけた後は、ランニングコストが100円単位と格安。節約度も非常に高いと感じました。

以下、荻原さんのお話と、実際に筆者が乗ってみた感想をまとめてみました。

<電気自動車のメリット>

●ガソリンに比べてコストが格安。(充電が安い。時には0円)
●音がとても静か。(音楽や話し声がよく聞こえる)
●信号待ち後の発進がスムーズ。
●アクセルやブレーキ、ハンドルが軽い。


<電気自動車のデメリット>

●高速道路のサービスエリアでは、急速充電器が1つしかなく、並んでいる場合がある。
●外で充電する場合は、ガソリンを入れるときより多少時間がかかる。(急速充電器で最大30分)
●自宅でフル充電する場合は8時間程度かかる。(ただしスマホ感覚で、夜間にしておけばOK)


総合すると…

電気自動車に向いているのはこんなタイプ。

●都市部でチョコチョコ乗りたい人(都市部なら、充電スタンドも多い)
●ガソリンスタンドの少ない山間部(遠くのガソリンスタンドに寄らず、自宅で充電できる)
●1日の走行距離が100km以下の人(自宅で毎日充電すれば、外で充電は不要)
●一軒家の人(充電スタンドを置ける。ただし、集合住宅で充電スタンドがなくも、定期的に外で充電すればOK)


マンションなどの集合住宅にも、電気自動車の充電器ができるようになれば、さらに便利に利用できそうだなと感じました。

いかがでしたでしょうか。節約・貯蓄もしたいけど、自家用車は手放したくない……という方に、“電気自動車”という新しい選択肢があることをお伝えしました。

「最近は、レンタカーやカーシェアリングでも、電気自動車が置かれていますよ」とのことなので、気になった方は試乗してみるのもいいかもしれません。
よろしかったら、チェックしてみていただけたらと思います!

【取材協力】
萩原文博さん
車関連を専門とするライター。大学在学中に自動車専門誌の編集部にアルバイトで入社。その後中古車の相場などをウォッチし、中古車相場師と呼ばれるように。現在は新車、中古車に限らず福祉車両やカスタマイズなどそれぞれの人にあった賢く、豊かなクルマある生活の提案を目指している。現在の愛車はスバルXVハイブリッド。

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