2年間でハウスメーカーの中に様々な変化
「よく分かるハウスメーカー」の立ち上げは2012年の半ばでした。内容は大きく(1)基本情報、(2)商品の傾向、(3)構造、(4)エコへの取り組み、(5)見学施設などの情報、という5つの視点から成り立っています。今回は2年ぶりのリニューアルとなり、一部で大幅な改訂、加筆を行います。住宅展示場の様子。ひとくくりに理解されがちな「ハウスメーカー」だが、それぞれに違った個性があることを理解したい
ですので、今後は各社の決算の発表に合わせ1年ごとにリニューアルを行う計画です。さて、ではなぜ「よく分かるハウスメーカー」のコーナーが必要なのでしょうか。以下、そのことについての狙いをご紹介します。 理由の一つは、ハウスメーカーの取り組みを知ることで住まいづくりのトレンドが明確になるからです。それは、それ以外の住宅事業者、例えば工務店や建築家による住まいづくりを検討している方々に対してもヒントになることがあると考えられます。ぜひ、一連の記事をご覧頂くことで、住まいづくりに重要な大きなポイントを認識していただきたいのです。 「よく分かるハウスメーカー」のコーナーはもちろん、通常の記事を含めていえることですが、私は記事を読んで下さる方に「だから(それぞれの)ハウスメーカーで建てましょう」と言いたいのではなりません。「様々な情報の中から、皆さんなりに重視すべきポイントを探し出して下さい」ということが意図することなのです。
良い住まいづくりの第一歩は「相手」を知ること!
というのも、自分なりに重視するポイントを持つ人というのは、住宅事業者(ハウスメーカーなど)と商談を行う際に、非常に有利な立場に立てるからです。重視するポイントがある人は、住宅事業者から「この人は勉強しているな」と感じてもらえます。それにより皆さんは商談を自分のペースで進められますし、少なくとも彼らのペースに乗せられる危険性が薄れるはずです。モデルハウス内の様子。ただ漠然と見学するのではなく、ある程度ハウスメーカーの情報を知っていると、営業担当者から一目置かれることになり、住まいづくりを進めやすくなる
例えばこういうこと。和風デザインが得意な会社に、本格的な洋風住宅の建築を依頼しても満足な住まいは実現できないはず。実は、こうしたことは大手ハウスメーカーでもいえることなのです。逆にいえば一般的に「ハウスメーカー」とひとくくりにされるグループでさえ、それぞれにそれぞれの特徴や個性、こだわりがあるということを、私たちはしっかりと認識しておくべきなのです。
住まいづくり(注文住宅)は、何もないところからスタートするもの。また、住まいに対するニーズは人それぞれ千差万別です。そのためその成否は、「依頼先選び」に大きく左右されます。それは突き詰めると、いかに良い人と出会い、そしてその人と良い関係を築けるか、ということに関わってきます。
次のページでは、「よく分かるハウスメーカー」について違う視点の狙いをご紹介します。