【5】海と遊ぶ :自然と一体感を味わい孤独を払拭する
海にただ浮かんで、海を感じていると、地球と自分の関係に気づけることも
12年前に離婚したころ、姉一家がシンガポールで暮らしていました。その年の夏休み、両親と姉夫婦がスポンサーになってくれて、シンガポールとマレーシアに、子ども3人を連れて旅行したのです。でも、私は仕事をかなり詰め込んでからシンガポールに発ったので、現地で体調を崩し高熱を出しました。それでも、もったいないからと、最終日近く、マレーシアのレダン島でのシュノーケル体験だけは参加しました。全身の力を抜いて浮いていると、だんだん自分の身体のどこからが自分で、どこからが海なのかわからなくなりました。とても不思議な体験でした。周囲からは「生きているの?」と不安に思われていたようですが(笑)。その後、高熱は嘘のように下がりました。この体験を通して、私は「自分は宇宙の一部なのだ」という感覚を、肌を通して体感することができたのです。「魚と遊ぶ」という元気が無かったからこそ、できた体験かもしれません。
「地球も人も、すべて大きな何かで繋がっている」と確信が持てると、精神的にも安定していきました。そういえば、サーファーの友人や、登山ガイドの友人など、自然のそばにいる人は、心の「根っこ」が生えたように、精神のバランスが安定しています。一人ひとりがバラバラで寂しい存在、などと不安に思わずに、地球に見守られているという安心感を持っているのかもしれません。心配性の人や、寂しがりの人にもお勧めです。