うなぎ/東京近郊のおすすめうなぎ店

渡辺淳一原作の小説「化身」の舞台になった喜代川

1874年(明治7年)創業の日本橋小網町の喜代川。ビルの谷間の細い路地にたたずむ木造の日本家屋は築80年だそうだ。渡辺淳一原作の小説「化身」の舞台にもなっており、二階の座敷部屋のひとつ三畳間には、ヒロインの名にちなんで「霧子の間」と呼ばれているのだそうだ。店主は五代目となり、日本伝統の味を守り今に伝えている。

山室 賢司

執筆者:山室 賢司

うなぎガイド

渡辺淳一原作の小説「化身」の舞台にもなった「霧子の間」

日本橋小網町の喜代川は1874年(明治7年)創業で、現在五代目が店主だ。兜町の証券取引所近く、高層ビル群に囲まれた細い路地に、築80年という二階建ての日本家屋が目を引く。老舗といった雰囲気をかもしだす建物の二階部分には葦簀がかけられている。この二階部分、渡辺淳一原作の小説「化身」の舞台にもなっている。二階の座敷部屋の三畳間は、ヒロインの名にちなんで「霧子の間」と呼ばれているのだそうだ。残念ながら、お一人様のランチではテーブル席が相応だ。お座敷席の入口とテーブル席の入口は別である、右手のテーブル席用の入口から店内に入る。
喜代川外観

喜代川外観


ゆったりとした接客と粋な下町風情が漂う店内

店内はテーブル4卓14席ほど、和風モダンな配色で落ち着いた雰囲気の店内。赤橙の椅子が素敵だ。お座敷席とテーブル席ではメニューが違う。お座敷は二名から利用ができ、お昼のコースと昼のコースがある。テーブル席のメニューはうな重菊3000円より。松3500円、竹4000円のグレードがあり、それぞれうなぎの量が違うとのこと。新香付き、肝吸いは別料金である。他に、白焼き、うざく、うまきなどがある。どうしても肝吸いが欲しいというわけではないので、別料金の肝吸いは注文せず、うな重松3500円をお願いした。
喜代川うな重菊

喜代川うな重菊


紀州備長炭で焼き上げられた上品な蒲焼

待つこと10分、うな重登場。皮はうすく柔らかい、身の表面をサクッと仕上げてある。柔らかくトロトロとホクッの中間あたりの食感だ。タレはあっさり醤油系でコクがある。しっかりと蒸され、あっさりとした上品うな重だ。ご飯の炊き加減もよく、うなぎとタレとのバランスもよい。老舗の鰻屋の風格が感じられるうな重だ。テーブル席でも十分な雰囲気とお味を楽しめるが、やはり店二階の座敷で一杯やりながら鰻料理を楽しみたいところだ、いつかは二人で三畳間「霧子の間」で・・・。
喜代川うな重菊

喜代川うな重菊


■喜代川
住所:東京都中央区日本橋小網町10-5
電話番号:03-3666-3197
営業時間:11:00~14:00 17:00~20:00
地図:Yahoo!地図情報
URL:http://www.unagi-kiyokawa.com/
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※メニューや料金などのデータは、取材時または記事公開時点での内容です。

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