早く安心したい買主売主と金融機関の事情
金融機関は正式な融資承認を出せない事情がある
ところが、金融機関から融資可否の返事「融資承認」をもらえるのは契約の後になってからと決まっています。理由は、住宅ローンの申し込みには、原則として売買契約書等が必要だからです。金融機関サイドにしても、売買契約書等の書類がない状態で、正式な「融資承認」は出せないという事情があるのです。
便利な事前審査
実際の取引では「事前審査」が利用されている
「事前審査」は、まだ正式な書類を出せない段階、つまり売買契約よりも前の段階で、金融機関に「住宅ローンを借りられるかどうか」を打診するものです。「事前審査」の申し込みにあたっては、書類等の記入は必要ですが、提出書類は身分証明書のコピーだけといった簡易な形式も。気軽に利用できるため、取引を手堅くまとめたい不動産業者の勧めで利用する人は多いようです。
もちろん、事前承認は仮の承認にすぎません。先にも書いたとおり、あくまでも正式な融資承認がとれるのは売買契約よりも後。それでも、何もわからない状態のまま、売買契約を結ぶ場合に比べると、安心感がグンと増します。買主にとってはもちろんのこと、売主にとっても安心の拠り所となるため、利用する価値は大きいと思います。