年末年始の時間を使って「貯まる人」になろう
2020年から2021年の2年間、我慢せざるをえないことも多く、これまでとは大きく異なる日々だったと思います。今もなお不安な状況は続いていますが、2022年は、よりよい一年にしたいと考えている方も多いでしょう。貯蓄面ではいかがでしょうか。2022年こそ「貯まる人」になりたい、と思っている方もきっといるはず。そんな方は、この年末年始がチャンス。2021年のお金の使い方を振り返り、2022年に向けて計画を立てていきましょう。
昨年に続き、2021~2022年の年末年始も、例年より家にいる時間が長いもしれません。2022年こそ「貯まる人」になるために、ぜひしておきたいこと3つを紹介します。
1.2021年の大きな出費を振り返ってみる
家にいる時間が長くなり、例年とは違ったお金の使い方をした方も多いと思います。2021年の大きな出費には、どんなものがありましたか?2万~3万円以上のもので、どんな出費があったかを振り返ってみましょう。スケジュール帳を見るほか、クレジットカードの明細書や銀行の通帳などを眺めてみることをおすすめします。
スマホ決済(Pay系決済)などを含めて、キャッシュレス決済が増えているでしょう。キャッシュレス決済では履歴が残るのもメリットです。履歴をさかのぼって見てみましょう。Amazonや楽天などのECサイトを利用されている方は、購入履歴を見てみましょう。どんなものが並んでいるでしょうか。
衝動的に買ったけれど、結局使う出番がなかった洋服やバッグ、雑貨などはないでしょうか? 必要だと思って買ったはずなのに、年末の大掃除で処分したいと思ったものはありませんか? 家電製品が壊れて、急な出費はなかったでしょうか?
大きな出費でも、必要だったもの(壊れた家電製品の買い直し、自分にとって役立ったもの、お気に入りの出費、いい想い出になる出費など)と、実はムダだったもの(結局使わなかったもの、捨ててしまったものなど)に、なんとなく分けられるはずです。
「実はムダだったもの」があれば、その原因を考えてみましょう。
- SNSを見ていたら急に欲しくなり、自分の好みをじっくり考えずに洋服を買ってしまった。
- みんなが「これがいいよ」といっていて、商品ページに「残りあと1点」と表示されていたので、勢いでポチッてしまった(でもよく考えたら自分には必要なかったし、あとで在庫がしっかり補充されて売り切れることはなかった)。
- 数店舗で買えばポイントアップになるため、余計なものだと薄々気づきながらも買ってしまった。
2.2022年の大きな出費をイメージしてみる
2022年には、どんなイベントが控えているでしょうか。引っ越しやリフォーム、転職、結婚、出産、子どもの入学、進学、車検などがあると、出費は必然的に増えます。また自分や家族のことに加えて、周りの方のイベントについてはいかがでしょうか。友人や親せきの結婚式がありそうでしょうか。
他にも、新しく習い事を始める、新聞や有料コンテンツなどの情報系の契約をする、有機野菜の宅配を始める、サブスクリプションサービスを利用するなど、毎月定期的に出ていく出費にも注意しましょう。月々5000円のものなら年間で6万円の出費増になるので、頭にいれておきたいですね。
大きな出費はうまくセーブできないものもありますが、例えば帰省や旅行などは工夫のしどころです。お盆や大型連休の時期をずらせば、費用が安く済むことも。最近は観光地やリゾート地で仕事をしながら休暇と両立させる“ワーケーション”も少しずつ広がっているので、検討できそうであれば、今から少しずつ試してみるのも手です。
もし、大きな出費が確実に予定されていたら、早めに準備をはじめましょう。例えば、1月から少しずつ貯めはじめる意識を持てば、急な大きな出費にも慌てずに済みます。クレジットカードのリボ払いをしたり、教育費のための大切な貯蓄を取り崩したり、貯蓄用の保険を中途解約したり、ということも防げるはずです。
3.「先取り貯蓄」など、貯蓄計画を立てる
そして最後に、毎月の「貯めるサイクル」を充実させましょう。貯まる人になる基本は「先取り貯蓄」。つまり、お金を使いきってしまう前に貯める仕組みがあるかどうか、です。財形貯蓄や自動積立定期などの「先取り貯蓄」を行っていない方は、ぜひスタートしましょう。会社が財形貯蓄を導入していれば勤務先(総務部や人事部など)で、自動積立定期なら銀行で申し込みます。
最近は、ネットバンキングで申し込めるケースも増えています。一部のネット銀行にある自動入金サービスを使って、メインバンクから毎月一定額をネット銀行に移すのもおすすめです。
すでに「先取り貯蓄」を行っている方も、もし余裕があればさらに5000円、1万円上乗せしてみるのもいいですね。普通預金に50万円、100万円とまとまった金額があれば、そのまま入れっぱなしにせず、一部をネット定期など、少し金利の高いものに預け替えると◎です。
その他、2021年はボーナスが減額したり、なくなったりという人も多かったと思います。2022年もその見込みであれば、家計を大きく改善する必要があります。固定費(スマホ代や電気代、サブスクリプション代)を中心に切り替えたり、不要なものはやめたりして月額の負担を下げられないかを検討してみてください。
よろしければ、拙著『お金の増やし方』(主婦の友社/西山美紀著)にも、固定費を下げるコツをたくさん掲載しておりますので、ご参考にしていただけたらと思います。
また同時に、今後の収入アップにつなげられるような勉強や資格取得の準備を始めることも、時間がある年末年始だからこそ、じっくり考え、一歩踏み出したいですね。
一方で、特にボーナスなど収入に変動がなかった方でも、先行き不透明の今の時代は、考え方を少し変えておくことがおすすめ。「ボーナスはいつも使いきっています!」という方でもボーナスをあてにせず、「ボーナスは出たらラッキー」という考え方に切り替えましょう。
日々買い物をする際には、ボーナスがなくても、月々の収入で支払い可能かをチェック。これまでクレジットカードでボーナス払いやリボ払いをしていた人は、「2022年は一括払いだけにする!」という決意を!
年末年始の余裕があるときがチャンスです。「2022年に『貯まる人』になる計画」をぜひ立ててみてください。
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