11月・12月の新規公開銘柄

昨年の12月以来、ほぼ1年にわたって続いてきた新規上場会社の「連騰」記録が52社でついに途切れました。12月18日に上場したアビストが、公開価格と同じ初値、翌19日のウィルグループが公開価格2870円を下回る2750円で初値をつけました。2013年の新規公開では、初の公開価格割れです。

11月・12月に新規公開の銘柄は22銘柄もあり、近年久しぶりのIPO(新規公開)ラッシュとなっています。この22銘柄についての対応法を解説いたしましょう。

落ちるナイフは掴むな

まずは、こちらの2つの株価チャートをご覧ください。昨年2012年10月に新規公開したトレンダーズと、今年2013年7月に上場した夢展望の日足チャートです。きれいな右肩下がりの下落トレンドになっています。

<6069> トレンダーズ (東証マザーズ)
トレンダーズは、SNSでの女性口コミ力活用するマーケティング会社で、社長の経沢(岡本)香保子氏は、女性で最年少で上場を果たし著名な社長です。昨年2012年10月19日に東証マザーズに新規公開しており、公開価格2550円に対し初値6500円と大人気でした。13年1月に1:2の株式分割はありますが、業績悪化もあり人気が離散しており大きく値下がりしています。
トレンダーズundefined週足株価チャート

トレンダーズ 週足株価チャート


<3185> 夢展望 (東証マザーズ)
夢展望は、10代後半から20代女性向け衣料をネット通販しています。スマホでの販売比率が高く、スマホ関連銘柄として人気を集めていました。今年2013年7月10日に東証マザーズに新規公開しており、公開価格2600円に対して、初値5210円つけました。その後は、売上は順調に伸びていますが、円安などの逆風もあり利益が伸び悩んでいることから、株価は大きく下げています。

夢展望undefined日足株価チャート

夢展望 日足株価チャート


このように、人気を集めた新規公開株が、値下がりした場合、非常に大きな下げとなる場合が多いです。まさに「落ちるナイフは掴むな」の相場格言通りの展開になっています。

空白の1ヶ月

11月・12月に既に上場した21銘柄ついては、公開価格よりかけ離れた高値で初値を付ける銘柄も多く、12月19日終値時点で、現在の価格が初値を上回っているのは、
<3679>じげん (東証マザーズ)
<1429>日本アクア (東証マザーズ)
<3680>ホットリンク (東証マザーズ)
<6088>シグマクシス (東証マザーズ)

の4銘柄だけです。

どの銘柄もあまり需給面で不安が無く、ユニークな業態なので、やはり株式市場は上手く選別しているようです。

この4銘柄については、現在でもバブル化している可能性が高く、「もうは、まだなり」と更なるバブル化の可能性があります。

なぜなら、12月24日に東証マザーズに上場する<6090>ヒューマン・メタボローム・テクノロジーズ以降は、新たに新規公開する銘柄が無いことが想定されるからです。

2006年に<6161>エスティック (東証マザーズ)が1月30日に公開してから、1月に新規公開した銘柄は無いからです。年末・年始を挟みますので、実質的に新規公開のスケジュールがとまり、最短でも1月末近くまでは、新規公開する銘柄がない空白の1ヶ月となる可能性が高いからです。

だから、現時点で初値を上回っている銘柄が、更なるバブル化の可能性があると言う訳です。

逆指値を上手く活用する

それでは、現時点で初値を下回っている銘柄については、全く手出しをしてはいけないのでしょうか?

そんなことは、ありません。

「落ちるナイフを掴むな」というのは、落ちる途中のナイフを掴まずに、落ちて床に突き刺さった銘柄を拾いあげるのが良いということです。株式市場で「床に突き刺さった」と判断できるのは、安値をつけて、反発したところです。安値から5%とか10%値上がりしたところで、買いを入れるということです。逆指値注文の買いが便利です。株価が上昇トレンドに入ったことが確認できた場合等に、「設定価格を上回ったら買い」と発注することでトレンドをフォローするご注文方法が逆指値の買いです。

この場合、重要なのは、再度安値を下回ったら、「底値をつけて反発したので上昇トレンドに入った」と判断したのが誤りであったことになりますので、直ぐに損切りを行うことが重要です。このときに便利なのが逆指値注文の売りです。直近の安値を設定価格にして下降トレンド時に「設定価格を下回ったら売り」と発注することにより、損失の拡大を防ぐご注文方法です。

初値を抜けたら

しかし、反発したとしても、初値付近に来れば、戻り待ちの売りも多く、大きな上値抵抗線になることが想定されるので、その手前で利食いを行うのが良いでしょう。
また、中途半端な反発を狙わずに、公開初値を抜けた銘柄を狙う手法も有効です。

公開初値付近は、大きな上値抵抗線ともなりますが、逆に上抜ければ下値支持線にもなります。初値から下げていた銘柄が反発して初値を上抜けた時に買えば、上値は軽くなります。 これも、逆指値の買いで、初値より少し上の価格を設定価格にしておけば、上抜けたら自動的に買えます。

この場合も、損切りラインは、再度初値を下回った場合になります。

直近の新規公開銘柄については、株価変動性(ボラティリティ)が高く、危険もありますが、儲けるチャンスも多いにあります。キチンと事前に損切りポイントを決めて投資することが肝心です。

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