リフォームしすぎないリフォーム
購入を決意した後、Sさんは早速この建物の課題点をリストアップしていきました。水回り設備の老朽化、小さめに区切られた和室、内装の傷みや汚れなど、リフォームを必要とするところが見つかってきました。今回のリフォーム計画のポイントは「リフォームしすぎない」ということでした。そもそも、この建物の風合いや佇まいが気に入って購入したのですから、リフォームで近未来住宅を作る必要はありません。Sさんの「ここで長く、そしてゆっくり暮らす」という夢を実現するためのリフォームであれば十分なのです。
そこでSさんは工事業者とも協議の上、間取りの変更は必要最小限にとどめ、また内装を変更するにしても、柱や梁(はり)といった構造材には、木目が残るステイン系塗料を使用する計画として、木造の温かみを損ねないよう配慮するようにしました。
このような検討を重ねて、以下のようなリフォームプランとなりました。
次のページでは、リフォーム前の様子をご紹介します。