クラウド型音声検索が登場
まずはクラウド型音声検索という新機軸を打ち出してきた、イクリプスとクラリオンのカーナビだ。カーナビに詳しい人なら「従来のカーナビにも音声認識はあった」と思うだろう。が、従来のカーナビの音声認識機能がカーナビ内の音声認識エンジンとデータを利用するのに対して、イクリプスとクラリオンの新モデルは、通信を利用してクラウド上の音声認識エンジンやデータを使う点が従来型とは大きく異なる。クラウド上の高性能なコンピュータで情報処理を行うから、認識率が高いし検索データが常時更新されているから、情報の鮮度が高いのだ。スマートフォンのユーザーなら、iPhoneのSriやGoogle音声検索をイメージすればわかりやすいだろう。従来型の音声認識は、あらかじめ決められた文言しか受け付けてくれなかったし、なかなか正確に認識してくれなくてがっかりすることも多かったが、クラウド型ならふだん話すように自由に話しかけてもわりと正確に認識するし、検索した候補のリストアップも早い。またオープンしたての話題のスポットを見つけられる可能性も高い。電波が届かない場所では使えないというデメリットを差し引いても、メリットは大きいのだ。
バージョンアップや機能向上もクラウド側で対応
今のところ音声での操作は検索が中心で、ほかに天気を尋ねるとかいくつかの機能に限られている。が、イクリプスの対話型エージェントアプリ「CarafL(カラフル)」は、キャラクターが質問してきたり衣装を着せ替えられるなどのお遊び機能もある。機能の追加もクラウド側の更新やアプリのバージョンアップで可能だから、今後、さまざまに進化する可能性もある。車内での安全操作を考えた場合、画面を見ずに使える音声操作は、カーナビに適した操作方法であり、さらに進化して欲しいものだ。クラリオンのインテリジェントボイスはGoogleとのコラボで音声検索を実現