東京では「偲ぶ会」、大阪では「お別れの会」を開催
献花会場の祭壇。一般の人もここで献花が行われた
この偲ぶ会に先立って、11月23日には大阪で「お別れの会」が「一般社団法人 山崎豊子文化財団」主催により開催されています。「偲ぶ会」「お別れの会」どちらも同義の意味で使用されますがですが、今回は主催者の違いにより混乱が生じないように、名称をあえて使い分けたのでしょう。
写真パネルや生前の愛用品などを展示
直筆の原稿。取材時に使用していたテープレコーダーも飾られていました
受付を済ませると、まず最初に祭壇に向けて献花。祭壇はトルコキキョウ、スイトピー、ストックなど白を基調としたシンプルなデザイン。ピンクの胡蝶蘭がポイントで入っています。献花用に白のカーネーションが準備されていました。
祭壇の手前、パーテーションで区切られた別室には、生前の写真がパネルで並べられています。ガラスケースには生前に愛用したテープレコーダーや万年筆が飾られていました。
ポイントにシンボルカラーの赤
赤い縁のメガネ、赤いペンケース。赤がお好きだった山崎さん
戒名は「松壽院殿慈簾翠豊清大姉」。献花会場とは別に設けられた偲ぶ会会場のミニ祭壇に、位牌が安置されています。赤いグッズを好んで身につけていたからでしょうか、位牌はローズ色の紫檀系の材質で総丈20cm弱の京千倉型。献杯時には、カシスを入れたリキュールをシャンパングラスに注いで位牌の前にお供えしています。白いミニ祭壇に、ローズ色の位牌、ワインレッド色に染められたシャンパングラスが華やかな雰囲気をか醸し出していました。
会葬礼状と毎日新聞の特集号
「失われた青春を返してください」最後にそう訴えた表彰式。遺作となった「約束の海」は、改めて戦争について特に若い人に知ってほしいという願いを込めて書き上げられたものだそうです。