前面パネルからの輻射熱と温風で
温度ムラを解消したペレットストーブ
展示室で勢いよく炎を燃やしていたのは、さいかい産業のペレットストーブ「SS-1」です(【写真10】)。【写真10】さいかい産業のペレットストーブ「SS-1」。温風吹き出しと輻射熱で効率よく暖めます。
この機種の特長は、前面扉の上部に温風吹き出し口があり、そこから温風が吹き出すこと。前面扉が鋼板でできており、そこから遠赤外線の輻射熱が出るとともに、温風が前方向かって吹き出すため、周りに熱を逃がさず、温めたい部分を効率よく温めることができます。
また、空気が汚れないFF式(送風機によって外気から給気を取り込み、排気も外気に行う方法)です。送風管が二重構造になっており、二重管の外側は冷たい空気、内側に暖かい空気が通り、ここで熱交換するため熱エネルギーのロスが少なく、燃焼効率も高くなります。
これ一台で15~40畳の広さに対応するそうですが、パワーがあり、家の造りにもよりますが「これ一台で家全体が暖かい」と言っているケースもあるようです。
現代の家事情に合わせて薄型のペレットストーブ
【写真11】は、イタリアのEDILKAMIN(エディルカミン)社のペレットストーブ、MICRON(ミクロン)です。ヨーロッパはペレット先進国ですが、エディルカミン社は1年で7万台のストーブを販売する、最も売れているメーカーの一つです。【写真11】イタリアのEDILKAMIN(エディルカミン)社のペレットストーブ、MICRON(ミクロン)。
特長は都市型住宅でも対応できる、その薄さ。奥行は本体が26センチ+クリアランス5センチ、計31センチあれば設置が可能です。外装はカラーセラミック製でボルドーレッドとパンナホワイトがあります。イタリア製らしく、インテリア性に富んだ機種です。
こちらは自動制御付きで、温度を設定しておけば、その温度になるまでは勢いよく炎が出て、設定温度になれば燃料のペレットが落ちてくる速度を自動調節し、一定の温度を保ちます。
ペレットストーブと薪ストーブで迷ったら
今回は薪ストーブとペレットストーブの両方が展示してあり、見比べることができたので、迷っている人にはこのように両方とも展示している販売店を訪れることをお勧めいたします。店主の高橋氏いわく、迷っている方にはその人のライフスタイルを聞いて、合っているものをご提案しているとのこと。高橋氏のご自宅には薪ストーブとペレットストーブの両方あり、毎日実動しているそうです。そんな体験からくるアドバイスも役に立ちそうです。
実演展示場で体験しよう
「ペレットマン!」店主の高橋氏。地域のエネルギー地産地消を目指し、ペレットストーブ店をオープン。
今回見せていただいたペレットストーブはいずれもパワーがあり、想像よりも十分暖かく、燃える炎は勢いよくとても力強かったです。ただし、機種によって暖かさが異なるようなので、できたら事前に体験し、確認して購入を決めたいものです。
今回取材させていただいた「ペレットマン!」店主の高橋氏は、地域エネルギーの地産地消を願いペレットストーブ販売を始めたとのこと。店主の高橋氏へのインタビュー記事もぜひご覧ください。
【関連サイト】
ペレットマン! ペレットストーブ&薪ストーブ販売店 in 山形
ペレットマン! フェイスブック
株式会社 さいかい産業
株式会社モキ製作所
株式会社ホンマ製作所
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