優待狙いでも業績は必ずチェック!
企業の業績は必ずチェックしておきたい
「過去3年、できれば5年の売上と利益を確認してください。増収増益が理想ですが、優待狙いの場合は横這いでも構いません」とファイナンシャル・プランナーの伊藤亮太さん。
「優待内容も利用できる店舗が生活圏にあるか、利用時期の制限はないか……など使いたいと思うだけでなく、実際に利用しやすいことを確認するのも重要です。いくら優待内容が魅力的だからといっても、事業内容がよくわからない会社も選んではいけません。新聞や雑誌で見たことがある、何となくよさそうといったカンに頼った選び方は避けてください」
もうひとつチェックしておきたいのが流動性。
「優待を出している企業は業績が安定した歴史の古い企業が多いのですが、東証二部やジャスダック市場には流動性が少ない銘柄もあります。売買が少ないと上がるスピードも速いのですが、下がるときはとことん下がるので気をつけてください」と伊藤さんは注意を促します。
買い時はじっくり選ぶ。マイルールを決める方法も
3月末決算の会社の場合、権利確定日が近づく2月後半あたりから株価は上昇するのがセオリー。直前ではなく半年くらい前から買い時をうかがうのがよさそう。伊藤さんは「私もそうですが、欲しいと思うとすぐ買いたくなっちゃうんですよね。しかし優待狙いとはいえ、多少は相場を意識することも考えましょう。優待をもらえるまでには1年(年2回の企業の場合は半年)以上かかってしまいますが、権利確定日直後、大きく株価が下がったら買うというのも堅実な方法です」とアドバイスします。
もうひとつのおすすめは、自分なりに買いの金額を決めてしまう方法。
「優待の内容は決まっていますから、優待相当額を株価で割って優待利回りを計算します。たとえば、これが5%以上にならなければ買わないという風にマイルールを決め、指値を入れておくのです。こうすれば納得のいく株価で買うことができます」(伊藤さん)
基本は持ち続ける優待銘柄にも“売り時”はある
優待をもらうことを目的に買った株は、「3カ月に1回程度株価をチェックし、優待相当額と配当金で元が取れるくらいまで保有し続けるのが理想的」と伊藤さんはいいます。では、売り時はどう考えればいいのでしょう。「優待目当てで買ったのですから、まず優待制度が廃止されたら売り時といえます。そのほか業績が大幅に悪化したり、粉飾決算など新聞の1面記事なるような事件が起こった時も売りシグナルと見ていいでしょう。逆に大きく値上がりしたときは一度売って、次の買い時を待って買い直すという考え方もあります」
値上がりも期待できそうな銘柄ならば、夫婦で1単元ずつ買って優待をもらいながら値上がりを待つという方法も。「資金に余裕があるなら2単元持っていると、株価が2倍になったら1単元売ることもできます。こうすれば、気持ちにゆとりを持って保有し続けることができます」(伊藤亮太さん)
教えてくれたのは……
伊藤亮太さん
1982年東京都出身、ファイナンシャル・プランナー。証券会社勤務を経て独立系FP会社「スキラージャパン株式会社」を設立。大学講師や雑誌取材、執筆活動など多岐にわたり活躍。オールアバウトマネー株式・外貨預金ガイドとして、投資の魅力や注目銘柄などの情報も発信しています。
取材・文/鈴木弥生 パネルデザイン/引間良基