日本初之宮にして和歌発祥の地、須我神社

須我神社(1)

須我神社の御本殿。空へ突き抜けるかのような両脇の杉の迫力に圧倒されます(2012年11月撮影)

神話の故郷、出雲の神社めぐり、次にご紹介するのは須我神社(すがじんじゃ、Yahoo! 地図情報)。出雲市と松江市の南に隣接する雲南市にあります。

 

須我神社(2)

須我神社の参道にある「日本初之宮」の碑(2013年5月撮影)

今も語り継がれる日本神話の中で特に有名な神話の一つにヤマタノオロチ伝説があります。

出雲の国で暮らすむアシナヅチ(足名椎命)、テナヅチ(手名椎命)の夫婦の神様の下には8人の娘がいましたが、毎年1人ずつヤマタノオロチ(八岐大蛇)への生贄となっていました。そして最後の一人、稲田姫ことクシナダヒメ(櫛名田比売命)がヤマタノオロチに差し出される直前、高天原(たかまがはら)から下界に下りて来たスサノオノミコト(須佐之男命)が夫婦の前に現れます。

クシナダヒメの美しさに惹かれたスサノオノミコトは、ヤマタノオロチの退治と引き替えにクシナダヒメとの結婚の約束を取り付け、ヤマタノオロチと闘い見事に勝利。約束どおりクシナダヒメを妻にめとったスサノオノミコトは、宮を建てる所を探している時にこの地を訪れて「なんと清々(すがすが)しい場所だ」と言い、この地に「須賀」という名前をつけて宮を造りました。

この宮が須我神社で、日本で初めて作られた宮として「日本初之宮」を名乗り、参道の入口に「日本初之宮」の碑があります。また「清々しい」という言葉の語源はこの故事に由来しているのだとか。そんな縁を持つ神社です。


 
須我神社(3)

須我神社の御本殿の前にある日本で初めての和歌の碑(2013年5月撮影)

またスサノオノミコトは、この地で「八雲立つ 出雲八重垣 妻ごみに 八重垣作る その八重垣を」 という歌を詠みました。五七五七七の和歌が読まれたのはこの歌が初めてであることから、須我神社は和歌発祥の地とされ、御本殿の前にその和歌の碑もあります。

須我神社の境内に入ると、御本殿の両脇には大きな2本の杉が空へ突き抜けるかのごとく伸びていて、その風景には圧倒されます。


 
須我神社(4)/奥宮の夫婦岩

須我神社奥宮にある夫婦岩(2013年5月撮影)

さらに須我神社にはご紹介した本宮の他に奥宮があります。本宮からは2kmほど離れた八雲山の中にあり、最後は登山道を400mほど登らないといけないのですが、スサノオノミコト、クシナダヒメを祀る巨大な夫婦岩が御神体としてうっそうとした山の中に鎮座しています。

奥宮へは公共交通機関がなく、登山道の往復を含めて時間を必要としますが、こちらも参拝されることをお薦めします。

 

スサノオノミコトの妻、稲田姫を祀る稲田神社

稲田神社

スサノオノミコトの妻、稲田姫を祀る稲田神社(2013年5月撮影)

姫のそば ゆかり庵の庭

稲田神社の境内にある「姫のそば ゆかり庵」の庭にたたずむ稲田姫とスサノオノミコトの像(2013年5月撮影)

神話の故郷、出雲の神社めぐり、続いてご紹介するのは稲田神社Yahoo! 地図情報)。島根県東南部、広島県との県境に近い奥出雲町の横田にあります。

稲田神社が祀るのは、スサノオノミコト(須佐之男命)の妻、稲田姫ことクシナダヒメ(櫛名田比売)です。

コンパクトな境内の奥、木々に囲まれた中に御本殿があります。また稲田姫が生まれた時の産湯の池や、生まれた時にへその緒を切った竹を祀る笹の宮が残ります。


 
「姫のそば ゆかり庵」のそば御膳

「姫のそば ゆかり庵」のそば御膳

境内の入口にある社務所は、地産地消のそばが食べられるお店「姫のそば ゆかり庵」となっており、庭の自然を楽しみながらおいしいそばを食べることができますよ。

稲田神社がある奥出雲町の横田へ向かう途中には、何度も映画やテレビドラマになった松本清張氏の小説『砂の器』の舞台となったJR木次(きすき)線の亀嵩(かめだけ)駅や、ロケで使われた湯野神社もありますので、途中で立ち寄って見るのもいいですね。

 

続いても、スサノオノミコトに縁の深い神社をご紹介していきましょう。次ページに続きます。