写真撮影/写真撮影の基礎知識

絞りで背景ボケをさせる写真テクニック(4ページ目)

デジタル一眼レフカメラを買う理由の1つとして、「背景がボケる写真が撮りたい!」というものがあるのではないでしょうか。今回は、背景がボケるために必要な機能「絞り」による写真の違いと、なぜ背景がボケるのか?を説明していきたいと思います。

伊藤 俊

執筆者:伊藤 俊

写真撮影ガイド


目を細めたり開いたり

カメラのレンズというのは、目と同じ役割です。というわけで、目に例えてボケについて説明します。

視力検査の時、ギリギリ見えるか見えない輪っか(ランドルト環というそうです)を見るとき、目を細めませんか? それがF値を高くしているのと同じ効果が出ている状態です。F値を大きくすると、「焦点が当たっている部分が長く」なります。

だから、普通に目を開いていても輪っかの空いてる部分がわからないけど、目を細めると空いてる部分がどこか見えてくるのです。

カメラのレンズ画像で比較してみましょう。
左がF値が低く、右はF値が高い(目を細める)

左がF値が低く、右はF値が高い(目を細める)



目を細める(F値を上げる)と見えやすくなる(焦点が広い範囲に当たる)ということです。これを「被写界深度が深い」と言います。

さて、背景がボケるのは先ほどの目を細めると逆になります。ということは焦点が狭い範囲にしか当たらなくなるので、他の焦点が当たっていない部分は焦点が合っていない=ボケる、となるのです。

最初に紹介したF値4の写真も、手前のレンズにしか焦点が合っていないので後ろがボケているのです。

ということで背景がボケる写真の撮り方とコツ、そして背景がどのようにボケるのか、を解説しました。背景がボケる写真を撮って楽しいデジイチライフを贈りましょう!
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