自然との共生が健康住宅へ

健康住宅をつくることとは、人の営みがストレスを感じることなく自然環境に順応していくということです。つまりそれは環境との共生ともいえます。
共生とは「自然との共生」「時間との共生」「人相互の共生」の3つが考えられます。中でも「自然との共生」は、人間も建築も自然の摂理に従うことであり、人間も自然の一部ということです。あらためて自然との親和に目を向けることで、環境への負荷も軽減し、健康なる住まいとなっていくのです。

健康住宅と不健康住宅のキーポイント

健康住宅になるか不健康住宅になるかのキーポイントは、当たり前ですが光と風です。

光と風というのは単に採光や通風だけを目的にするのではなく、室内に空気の層や光のさすところをどのように作るかも大切です。そうしてできた重層的な空間づくりが室内に微気候を生み出し、健康的な空間をつくるのです。良い住まいとは平面計画や材料の使い方、コストバランスなどいろいろな要素がありますが、やはり最も重要な要素は、光と風をどう読み解き、住まいの中に生かしていけるかなのです。その中でまどの考え方が重要になってくるのです。

開放的な空間と閉鎖的な空間の衝突がポイント

日本の家づくりの大きな特徴は、外部と内部の境界が曖昧な空間である事です。外と内の空間を仕切るのは間の戸、つまり間戸(窓)です。欧州の窓は外と内の風穴が窓という考え方です。したがって欧州の窓と日本の窓では考え方も役割も全く違うのです。

日本の間戸は、一部を開放することで限られた空間に広がりを持たせ、機能を限定しない多用途な空間を生み出してくれます。日本の家はまさに自然との共生でいかに折り合い をつけるかを大切に営み続けてきたのです。

夏のむし暑さに対処するなら風通しの良い開放空間、冬の寒さをしのぐには閉鎖的な空間となります。開放と閉鎖の両極端な考え方が四季の変化で衝突する。この衝突する際の工夫が健康住宅になるか、不健康住宅になるかのキーポイントなのです。

これらを解決する一つの方法には「窓」と「間戸」の両方の考え方が必要になってきます。