カンヌ映画祭公式シャンパーニュであり、ヴィヴィッドな赤いラベルでお馴染みの「パイパー・エドシック」が、日本でのノン・ヴィンテージはすべて「エッセンシエル キュヴェ ブリュット」へ切り替えました。シリアルナンバー入りで、裏ラベルにも詳細が記されているその特別なキュヴェとは、どんな味わいなのでしょうか。

パイパー・エドシックは「王妃にふさわしいワイン」

1785年に、パイパー・エドシックの前身にあたるエドシック商会を創業したフローレンス=ルイ・エドシックは、こういう目標を掲げたそうです。「王妃にふさわしいワインをつくること」。実際に、次の世代では14カ国の王室や皇室の御用達になっていましたから、その目標を早々に達成したということになります。そして今でも創業者からの言葉を脈々と受け継ぎ、常におしゃれな場面に登場してくるシャンパーニュとしてよく知られています。

マリリン・モンローが目覚めの一杯として愛飲していた、という話は有名ですね。そして長年、多くの国際映画祭のサポートをしてきていますが、1993年からはカンヌ映画祭の公式シャンパーニュを務めています。つまり、赤い絨毯を闊歩する映画界のセレブリティたちが、目にも鮮やかな赤いラベルのパイパーを毎年味わっているというわけです。

そういえば、最近のファッション・デザイナーとのコラボレーションも目を見張りました。1999年には、ジャンポール・ゴルチエによる赤いコルセットを纏わせたボトルが登場。2009年には、クリスチャン・ルブタンによるハイヒール型のグラスをセットにした限定品の販売。2011年と2012年にはゴルチエとのコラボレーション第2弾で、2000年ヴィンテージのボトルを特殊素材の黒い網タイツで包み、特別なグラスと共にパッケージしたものが披露されました。いずれも意表を突く内容で、遊び心を大いにくすぐってくれる独特のセンスが感じられます。
ヴィヴィッドな赤いラベルのパイパー・エドシック

ヴィヴィッドな赤いラベルのパイパー・エドシック


パイパーならではのバランス

パイパー・エドシックのポートフォリオは、他の造り手同様に、ノン・ヴィンテージのスタンダード、ヴィンテージ、ロゼ、プレステージで構成されます。醸造責任者のレジス・カミュ氏は「ノン・ヴィンテージはプレタ・ポルテ」、プレステージの「レア・ヴィンテージはオートクチュール」と表現します。つまり、それぞれの個性や役割が異なるということです。

そして、パイパー・エドシックの特徴のひとつが「レア・ヴィンテージ」を除くと、主体となるブドウ品種がピノ・ノワールということにあります。ピノ・ノワールが基本となるストラクチャーを形成し、シャルドネがエレガンスを、ピノ・ムニエがフルーティーさを加えて、調和します。そしてノン・ヴィンテージの場合にはリザーヴ・ワインという過去のヴィンテージのワインをブレンドするのですが、これは年による気候の差、自然の気まぐれを修正するための重要な一端を担うものです。古いものだと30年前のワインもストックされているようですが、くだんのカミュ氏は異なるそれぞれの個性や残量などをすべて記憶しているそうです!

そして、シャンパーニュならではの工程に瓶内での熟成期間があります。これが、シャンパーニュの味わいに更なる深みと調和をもたらしてくれます。

選ばれた1ロットから造られる「エッセンシエル キュヴェ ブリュット」

ラベルにはシリアルナンバーが

ラベルにはシリアルナンバーが

今回新発売される「エッセンシエル キュヴェ ブリュット」は、今まで日本で販売されてきたノン・ヴィンテージの「パイパー・エドシック ブリュット」が、地下セラーで瓶内熟成している間に、テイスティングによって「このロット」がよいと選び、更にもう1年長く熟成させてから打栓したもの。

カミュ氏は「たくさん子供がいる中で、一番できのいい子を選んでお披露目するようなものでしょうか」と言います。確かに、長く熟成させるには、その潜在能力がなければいけません。実際に味わってみると、フレッシュで透明感がありながら複雑性と豊かさも感じられます。ハリがあり、なめらかで、芯がしっかりしているので、包容力がある、という表現もできます。後味にスモモと塩のようなニュアンスがあるのも印象的です。

ちょっと上級のポレタ・ポルテ「エッセンシエル」の奥深さを、何かに「乾杯」したい日に味わってみてはいかがでしょうか。

<ワインデータ>
カテゴリー:スパークリングワイン
ワイン名:パイパー・エドシック エッセンシエル キュヴェ ブリュット
生産者:パイパー・エドシック 
ヴィンテージ:NV
産地:フランス/シャンパーニュ地方
輸入元:レミー・コアントロー・ジャパン
希望小売価格:6090円/ギフトボックス入り6300円

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