多様化した私大入試では、センター利用や学内併願など、有利な条件を最大限生かせ
次に、併願プランニングのためのポイントをいくつか紹介します。受験料の予算にもよりますが、受験する大学の数は、第1志望校と併願校を合わせてできれば5校以内に絞り込みたいところです。これは受験の精神的・肉体的な負担をなるべく抑えるためです。それに加えて、できれば地理的に近い大学を選んだり、地方入試会場があれば活用したりすることも受験旅行による費用や負担軽減を少なくする方策といえます。私立大学の場合には「センター試験利用入試」を効果的に活用することも考えましょう。センター試験を採用する複数の大学を受験する場合、受験科目が同じであれば同じ勉強方法・時間で複数の大学への受験対策ができることになります。
どうしても入りたい私立大学があるという人は、学内併願も検討してみましょう。同じ大学の複数の学部・学科を受験できる制度です。同じ大学の試験を複数回受けることで試験会場の雰囲気や試験に慣れ、本来の力が発揮しやすくなる。大学によっては一度の試験で複数学科を併願できる制度を設けていたり、受験料が割引になったりするメリットもあります。
念のため、大学入学後の学部・学科の転籍が可能かどうかもチェックしておきましょう。近年、入学してから学部・学科が合わなかったと後悔する「ミスマッチ」の問題が顕在化しています。これを解消するために転籍制度を設ける大学が増えていますが、移ることができる学部・学科には制限があるので注意が必要です。