「フリューリング」のスペシャリテのお菓子達
新栗の採れる季節を待ち、自店で栗を蒸し上げ、裏漉ししてペーストにするところから手掛けている、手間ひまのかかった「モンブラン」。横溝シェフの了承を得て、「リリエンベルグ」と同じ熊本産の栗を仕入れて使っているそうです。土台はサクッふわっとしたダクワーズ生地、中には生クリームと、これまた自家製で同じ栗を甘露煮にしたものが入っています。飾りには、シュー生地を葉っぱの形に絞り出したものと生クリームをのせて。美しい黄色に、思わず心ときめくような秋らしい色彩です。
和栗の美味しい時期だけの限定品なので、こちらがお目当ての方は、ぜひ販売時期を確認し、予約してからの訪問をお薦めします。
ウィーンの伝統的なチョコレートケーキ、「ザッハトルテ」。「フリューリング」のそれは、シャリッとした周囲の食感と、中に隠れた杏ジャムの酸味、別添え生クリームとのバランスで、見た目の重厚さからは意外なほど軽やかに味わえます。
「リリエンベルグ」のスペシャリテでもありましたが、カカオマスとスイートチョコレートの配合を変えてスイートチョコレートを少し増やし、より、誰にでも食べやすい味に仕上げたそうです。
生クリームには3%と、ごくわずかの甘さがつけられていて、これを添えると添えないのとでは味わいが全く変わります。「リリエンベルグ」では、お客様の好みで追加購入できるオプションとなっていましたが、こちらでは、ぜひ生クリーム添えを食べてほしいという思いから、必ず付けて販売しています。チョコレートの甘さとインパクトが、生クリームでまろやかに包みこまれる完成された味わいを、ぜひお試しあれ!
一方、こちらは、よりやさしい味わいのチョコレートケーキ「ショコラーデンオーバス」。軽いチョコレートスポンジに、紅茶のシロップを浸し、チョコレートクリームをサンドしています。紅茶の香りが爽やかな一品です。
次のページでは、お菓子屋さんの定番中の定番アイテムが、フリューリングではどんなお菓子になっているのかをご紹介します。