レディースファッション/春服・夏服・春コーデ・夏コーデ

復活の90年代ルック支持に、世代別で大きな温度差(3ページ目)

生活トレンド研究所では、「日本文化」に関して調査を実施しました。今回は、ファッションの傾向から気になる点をピックアップ。アンケート調査では、面白い消費動向やおしゃれ心理が浮かび上がってきました。自分が属する世代やほかのジェネレーションがどんなファッション意識を持っているかが分かれば、自分らしいおしゃれの向き合い方の参考にもなりそうです。

宮田 理江

執筆者:宮田 理江

レディースファッションガイド

90年代リバイバルおしゃれは世代間で温度差

流行についての印象(女性のみ)

流行についての印象(女性のみ)

流行についての印象(女性年代別)

流行についての印象(女性年代別)

90年代リバイバル物へのまなざしは世代間ではっきりと差が出ています。これらのアイテムに関して「新しい」と答えた女性は20~24歳の場合、30.4%に達しましたが、35~39歳は16.1%にとどまり、その上の「バブルまっただ中」層の40~44歳に至っては1.8%と、10分の1程度にまで落ち込みました。バブル体験者世代はプロデューサー巻きやクラッチバッグなどにフレッシュさをほとんど感じていない雰囲気がうかがえます。逆に、「懐かしい」と答えた20~24歳は19.6%で、40~44歳の55.4%の半分以下。20~24歳は90年代アイテムを「かわいい」と見る人が37.5%もいて、10分の1以下の3.6%しかいなかった35~39歳との間で、決定的な時代感覚の違いを見せています。

20年周期で繰り返す、ファッショントレンド

3.1 Phillip Lim 2013-14秋冬NYコレクション

3.1 Phillip Lim 2013-14秋冬NYコレクション

一般にファッションの流行は20年周期で繰り返すといわれています。ちょうど今は20年前に当たる1990年前後のファッションが復活するタイミングということになります。なぜこの「20年」という周期でブームが復活するのかというと、20年というスパンは人々の記憶が薄れて、新たなイメージをまといやすくなる長さとされているからです。実際、今の10~20歳代には前回のブームの印象は薄いと思われます。ファッションの創り手のほうも世代交代が進んで、リバイバルに抵抗感がなくなりやすいので、これぐらいの間を置いて流行が再燃するというわけです。

腰巻きスタイル

腰巻きスタイル

ただし、全くの焼き直しでよみがえるわけではありません。今の時代感覚に合ったアレンジが加えられることが多く、様々な変化が生まれます。例えば、ボディコンシャスのタイトスカートもバブル当時とは違って今はスポーティやメンズテイストのアイテムと合わせる、セクシーを強調しないスタイルに変化しています。プロデューサー巻きの場合で言うと、「石田純一巻き」という別名があったことでも分かる通り、当時は男性向けでしたが、今回は女性にも支持されました。最近は腰に巻くパターンも好まれました。ヒップを隠して、袖先をウエストの正面で結び、肩掛けよりも着崩したカジュアルな雰囲気を印象づける着方です。また、片方を脇の下に通して、駅伝ランナーのたすきのように結ぶ人も現れています。
(参考記事: 腰巻きスタイル

ファッションはこのように時を超えて新たな着こなしを生みながら、次の世代へと引き継がれていきます。一方、職人仕事のこだわり逸品は年齢層に関係なく評価され、「ヴィンテージ」として次の世代へ譲り渡されていきます。ファッションとモノ、そして歳月の関係を知ることは、さびない「私」流の装いを身につける上でも意味のあることのように思われます。

【関連記事】
タイトスカートが大復活!盗みたい着こなしベスト10
ウエストが“キュッ”!腰巻きコーデはこんなにおトク
プロデューサー巻き 今さら聞けない実践テクニック×5
おしゃれに見える「キャップ」のかぶり方 A to Z
職人技×アート美の結晶バッグ「BARCOS J Line」

【ガイドの最新情報】
宮田理江 公式ブログ 「fashion bible」

【編集部おすすめの購入サイト】
Amazonで人気のレディースファッションをチェック!楽天市場で人気のレディースファッションをチェック!
  • 前のページへ
  • 1
  • 2
  • 3
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます