夜間対応型訪問介護とは……訪問介護との違い・種類
要介護度の高い方を在宅で介護をする際、夜間対応型訪問介護を利用すると介護者の負担を減らすことができます
夜間対応型訪問介護は、要介護者が可能な限り自宅で自立した日常生活を送ることができるよう、18時から翌8時までの夜間にホームヘルパーが自宅を訪問して介護を行うサービスです。
大きく分けて、次の2つのサービスがあります。
■定期巡回サービス
夜間にホームヘルパーによる定期的な訪問を受け、排泄の介助や安否確認などのサービスを受けることができます。
■随時対応サービス
夜間に急に体調が悪くなったときなどに、ホームヘルパーを呼んで介助を受けたり、救急車の手配などのサービスを受けることができます。
通常の訪問介護と比べると1回あたりの利用料が高くなるので、排泄の介助や体位変換等の介助といった「身体介助」を中心に、必要最低限の利用をするケースが多いようです。
夜間対応型訪問介護の「随時対応サービス」の内容
オペレーションセンター(コールセンター)を設置している事業所なら、自宅に備え付けられたケアコール端末を使って、すぐに連絡を取ることが可能。例えば、下記のような際に夜間対応型訪問介護を利用すると便利です。■急にトイレに行きたくなった
車いすからトイレに移乗介助をしたうえで、脱衣介助。用を足し終わったら着衣介助をしたうえで車いすへ移乗介助。その後、居室へ車いすを誘導する。
■ベッドから転落してしまった
ホームヘルパーが2名でベッドへ移乗介助したうえで、怪我が無いかを確認する。
■急にお腹が痛くなった
着脱介助を行い、保険証・診察券を準備。歩行介助、移乗介助を行い、タクシーなどで病院へ移送する。
夜間訪問介護の対象とならないもの……家事代行は対象外
夜間訪問介護で依頼できることは、通常の訪問介護と同様、利用者本人の日常生活に関わる支援のみとなっているので、すべての家事を代行してもらえるわけではありません。もし、どうしても家族の分の家事代行などを誰かにサポートしてほしい場合は、地域のシルバー人材センターなどや民間サービスの利用を検討しましょう。例えば次のようなことは、訪問介護の対象とはなりません。
- 利用者以外のお部屋の掃除など家族のために行う家事
- 庭の草むしりなど、ヘルパーが行わなくても、普段の暮らしに支障のないもの
- 大掃除やおせち作りなど、普段は行わない家事
- 友人などの接客
- ペットの散歩や子守など、利用者以外のお世話
夜間対応型訪問介護の対象者
要介護1以上夜間対応型訪問介護の費用・料金の目安
■オペレーションセンター(コールセンター)を設置している場合(要介護1~5まで料金は同じ)[オペレーションサービス(基本夜間対応型)]
9,890円/月(自己負担額:989円/月)
[定期巡回サービス]
3,720円/回(自己負担額:372円/回)
[随時訪問サービス]
- 1名による訪問……5,670円/回(自己負担額:567円/回)
- 複数名による訪問……7,640円/回(自己負担額:764円/回)
27,020円/月(自己負担額:2,702円/月)
※上記の自己負担額は、すべて負担割合が1割の場合。負担割合が2割の人、3割人の場合は、それぞれ2倍、3倍の金額が自己負担額となります。