リビングにあふれかえるモノを、なんとかしたい

「キッチンが大きく変化したのに比べて、リビングの間取りは驚くほど、旧態依然だったんです」

そう語るのは、住友林業 注文住宅事業部で商品開発に携わる護田さん。
今回ご紹介する新発想空間“こまま”の開発に関わった一人です。
 
住友林業 注文住宅事業部 商品開発部 マネージャーundefined護田佳子さん

住友林業 注文住宅事業部 商品開発部 マネージャー 護田佳子さん

「女性社員が集まって意見交換をする中で、リビングの間取りが昔からほとんど変わっていないということに気がつきました。リビングでの過ごし方はどんどん変わってきているにもかかわらず、です」

以前のリビングはいわゆる“応接間”として位置づけられ、ソファとテーブルの“応接セット”とテレビが置かれているのがほとんどのパターンでした。しかし今では、リビングはお客様を招く場所だけでなく、家族がくつろいだり、思い思いのことをする場所になってきています。

たとえば、子どもが遊んだり勉強したり、小さい時は着替えもリビングで行う方が便利だからと、子ども用の衣装ボックスを置いている家庭も少なくありません。アイロンがけなどの家事、パソコンやスマートフォンを使うのも個室ではなくリビングで、というのも一般的になっています。その結果、リビングにはたくさんのモノが集まり、行き場のないモノがあふれかえる……。これこそが、現代のリビングの問題点だと気づいたそうです。

 

リビングからつながる、新発想空間とは

護田さんをはじめ開発に関わった女性たちは、リビングで使うモノをなんとかうまく収納できないかと考えました。

「リビングに集まってくるモノたちは、ひんぱんに使うモノ。出し入れに手間がかかるようでは、しまうのが面倒になってしまいます。収納スペースがあるのに出しっ放しになったら、意味がありませんよね」

そこで、“たっぷり収納できて”“出し入れがラクで”“リビングやダイニングからは目につきにくい”スペースづくりに知恵を絞りました。
そして生まれたのが、新発想空間『こまま』(写真)です。
 
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その一石三鳥のアイデアを、次ページでご紹介しましょう。
 

収納できて、さっと隠せる、自由な空間

『こまま』は、いわばリビングのバックヤード的な空間。リビングの一部にあえて大き目の壁を設けて視線をさえぎり、その向こう側を収納兼自由空間にする、という新発想です。
 
写真左が『こまま』。このプランでは、リビングスペースの奥を『こまま』として使っています

写真左が『こまま』。このプランでは、リビングスペースの奥を『こまま』として使っています


間仕切り壁の裏側は、オープンな収納棚に。これなら、出し入れがラクなので、しまうのもおっくうになりません。
 
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「収納棚の対面側はたとえばカウンターテーブルにすれば、趣味のスペースやお化粧直し、子どもの勉強など自由に使える場所になります。テーブルの上にモノを出しっ放しでも、壁に隠れてリビングからは見えにくい点が大きなポイントです。コードやアダプタがごちゃごちゃとしがちな、パソコンやモバイル機器をまとめて置く場所にするのも一案です。また、『こまま』にはドアがないので、リビングにいる家族の気配を感じることができるのもいいですね」

 

上着やかばん、ランドセル、掃除機からアイロン台まで!

『こまま』にしまうのは、勉強道具や趣味のモノだけではありません。毎日使うけれど、いちいち片づけるのが面倒になりがちなモノも置くことができます。
 
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「コートや鞄、ランドセルなど、帰宅してそのまま『こまま』にしまえればラクですね。リビングに置きっぱなしでは目障りですが、『こまま』ならリビングから見えないのでOKでしょう」

「毎日使う家事道具も『こまま』へしまいます。掃除機やアイロン台の置き場所に悩んでいる方は多いのではないでしょうか。扉のない収納棚ならワンアクションでしまえるので、重たいものもそのまま置くだけです。アイロンがけは、カウンターテーブルでサッと済ませられます」

「実は、私自身、片付けが苦手で(笑)。『こまま』なら、片づけなくちゃ!というプレッシャーから解放されます。片づけは大切ですが、きちんと収納することにこだわり過ぎるのは本末転倒。“使うためにしまう”のですから、できるだけ使いやすいしまい方にしたい。そう考えて開発しました」と護田さんは話します。 
 
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『こまま』は、女性社員たちの柔軟な発想から生まれたものでした。生活実感が豊富な女性の目線は、住まいづくりには欠かせないものとなってきています。なお、『こまま』は、特定非営利活動法人キッズデザイン協議会主催の「2013年 第7回キッズデザイン賞」で“子どもの産み育て支援デザイン 個人・家庭部門”のキッズデザイン賞を受賞しました。

ちなみに、『こまま』のネーミングは、“このまま”“きままに”“家族の思いのままに”使える空間、という意味をこめています。家族が集まって、思い思いの過ごし方をしながら、すっきり片付く暮らし。『こまま』は、いわば現代のリビングの救世主といえますね。

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