男のこだわりグッズ/鞄・財布・名刺入れ・キーケース

軽さと紙幣やカードの取り出しやすさに特化した革財布

従来の、いわゆるデパートの紳士用品売り場に売られているような財布ではない、機能やデザインを根本から見直した、日本ならではの革財布のムーブメントに、また一つ、新しい革財布が登場しました。無駄の無いデザインと、出し入れしやすい札入れ、そして何より軽くて扱いやすい「Air Wallet」を紹介します。

納富 廉邦

執筆者:納富 廉邦

男のこだわりグッズガイド

日本発の新発想型革財布の系譜に加わった新たな革財布

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Vintage Revival Productions「Air Wallet oil leather」17,850円(税込)

エムピウの「millefoglie」や、Cyproductの「カード&コインパース」から始まった、従来の財布の構造を見直した、新しい革財布の流れは、rethink「Lim Wallet」、スーパークラシック「薄い財布」「旅行財布」safuji「ミニ長財布」と、次々と使いやすく、デザインも考えられた製品を生み出しました。この、世界中でも日本にしかまだ無い、「使うために考えられた」財布の流れに、また一つ、名作が登場しました。
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「Air Wallet oil leather」のカラーバリエーションは、ワイン、オリーブ、ブルーの3色。

Vintage Revival Productionsの「Air Wallet」です。名前から推測出来るように、系列としては、「Lim Wallet」や「薄い財布」の流れの、上質の革製ながら、軽くて薄くて扱いやすい、というタイプの財布です。面白いのは、二つ折り財布の基本的なレイアウトを変えずに、全体の薄さと軽さ、そして扱いやすさを実現している事。そのため、外観は従来の財布が二回り程度小さくなった感じで、特に特殊な感じはしません。強いて言えば、正方形か、やや横長が多い二つ折り財布には珍しく、やや縦長、というくらいでしょうか。後は、かなり薄い感じがするはずです。

紙幣入れが二方で開く使いやすさと合理性

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「Air Wallet」の内部。曲線を使った独特のデザインが目を惹く

中を開いた時に、まず目に付くのは、多分、この「Air Wallet」最大の外見上の特長でもあるアーチ型のファスナーで閉じられたコインケース部でしょう。そして、そのアーチのR部分から覗く紙幣。この財布は、紙幣入れが袋状ではなく、L字状になっていて、しかも、コインケースのR部分を開いて出し入れする構造になっているのです。だから、紙幣を出し入れする際に、かなり大きく紙幣入れ部分が開く事になります。しかも、片側は完全にオープンになっているので、財布に入れたままで紙幣の枚数を数えたり、目的の枚数を出したりといった作業がとてもスムーズに行えます。
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紙幣の端が覗く構造で、紙幣を数えたり、出し入れがとてもスムーズ

紙幣を差し込む際にも、幅を気にしなくて良いため、お釣りなどを貰った時に、財布に戻すのもスムーズ。袋状ではないため、薄い作りながら、枚数もたっぷり収納出来ます。感じとしては、紙幣を挟むタイプのマネークリップに近い使い心地で、フル機能の革財布で、この使い勝手は珍しいと思います。また、領収書などを入れるためのポケットなどは用意されていないのですが、紙幣入れが大きく開くため、紙幣の裏側にもアクセスしやすく、ガイド納富は、領収書類は、そこに宛名を書いてもらう際に見せる名刺と一緒に収納するようにしています。こうすると、お釣りも名刺も領収書もワンアクションで収納出来るのです。

コインケースの意外な使いやすさと財布の方向

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コインケース部分を開いた所。開口部は大きいので、意外に使いやすい

アーチ型のファスナーのコインケース部分は、見ての通り、それほど大きくはないのですが、かなり小銭が溜まってしまう日でも、入り切れなくなるということはありませんでした。ただし、枚数が増えると、欲しいコインを欲しいだけ取り出すというのは難しくなります。また、それほどコインケース部内が広くないため、500円玉が複数枚入ると、ちょっと使いにくくなります。コインの枚数が10枚以下だと、開口部が広い扇型なので、中の見通しが良く、とても扱いやすいです。
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こんな風に持つと、持ち替える事無く全ての機能にアクセス出来る

実際に使う場合は、コインケースのファスナーの両端を持つようにします。その状態で少し指に力を入れると、コインケースの開口部が大きく開くのでコインの出し入れがスムーズに出来ます。また、この持ち方をすると、持ち替える事無く、コイン、紙幣、カードの出し入れが出来ます。こんな風に、一方向から全ての機能にアクセス出来るのも、使いやすい財布の一つの条件でしょう。アーチ型のファスナーは、曲線なのに動きがスムーズで、直線のファスナーと同じように扱えるのも、中々面白いです。
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紙幣入れの裏側にもカードポケットが用意されている

カードケース部分が二ヶ所に分かれているのも、この「Air Wallet」の特徴でしょう。通常のカードケースは、3枚のカードを収納。その他に、札入れ部分の札の裏側にカードを重ねて収納出来るポケットが付いています。SUICAなどのICカードは、このポケットに入れておくと、財布の向きがどちらでもスムーズに改札を抜けられます。その上に、4~5枚程度のカードを収納出来ます。つまり、合計で9枚程度のカードが収納出来るわけです。ガイド納富は、通常のカードケースにクレジットカードやマネーカードを入れて、紙幣入れ裏には、ポイントカードなどを入れて使っています。出し入れのスムーズさは、紙幣裏の方が上なので、頻繁に出し入れするカードは、そちらに入れる方が良いようです。

ガイド納富の「こだわりチェック」

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お金をたっぷり入れても、スッキリとまとまってポケットの中で邪魔にならない

色々と、「Air Wallet」の機能について書きましたが、ガイド納富が、この財布を気に入っている最大の理由は、ポケットへの出し入れのスムーズさと、収まりの良さです。そして、それを実現している、オイルレザーのしっとりした肌合いと、パーツそれぞれがとても薄く作られている事から来る全体のしなやかさと開き具合の良さ。それらが合わさって、使っていて、とても手に心地よい感触が伝わります。表面は、かなり傷つきやすいのですが、それがちゃんと味わいになる良い革なので、安心して使い倒す事が出来るのも、ガイド納富が気に入っているポイントです。
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オイルレザーの肌触りの良さと、使い込むごとに味わいのでる風合いはもちろん、細部まで丁寧に作られているので、持っている事自体が楽しくなる

デザイン的にも、軽量化の工夫と見た目の美しさが、上手く融合していて、その無駄の無さに感心します。コインケース部のファスナー周りの色が、表の革の色に合わせてあって、周囲は黒一色という内装も、ファスナーの金具が当たる部分だけ、表の革が貼られている配慮も、とても繊細な気配りだと思います。それらのおかげで、使っていて「いいな」と思える財布に仕上がっているのです。同じデザインで、素材違いのバリエーションがありますが、ガイド納富は、このオイルレザー版が、機能とルックスのバランスが最も良いと感じています。

<関連リンク>
Vintage Revival Productionsの公式サイトはこちら
「Air Wallet」シリーズ、全ラインアップはここから見る事が出来ます。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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