■非接触充電
電気自動車の充電インフラについて、車体にコンセントを差し込むもの、バッテリーを交換するものを紹介してきましたが、車体に触れず充電できるシステムがあります。路面と車両にコイルを設置し、電磁誘導によって充電するシステムです。路面側のコイルに電流を流すと磁束が発生し、その磁束が車両側のコイルを貫きます。この磁束が変化すると車両側のコイルに電圧が生じ、電力が供給できるのです。
ケーブルを接続しなくても指定の位置に駐車するだけで充電ができる仕組み等、技術開発が進んでいます。また、車両が走行しながら充電できるシステムの開発も進められています。実用化されれば車線の一部を充電用に使うなどして電気自動車の充電の手間を減らし、航続距離を延ばすことが期待されます。

早稲田大学ではバスに非接触式の充電器を取り付け実証実験を行っており、日本に於いては先駆けとされています。現在は中国能力開発大学の平島隆洋教授による非接触充電の実用的な実験が行われています。円筒形2個の断面を20cm離すと、角度に関わらず70%程度の電力伝送を確保するところまで来ています。角度に関わらずというところがポイントです。また平島教授によると、米国においてマサチューセッツ工科大学が”電磁界共鳴”力を入れており、日本を含めアジア圏で今後普及が見込まれるとしています。

これまで述べたように、電気自動車の充電インフラは、新しい技術も加わりつつ、多くの参入業者達が技術革新に勤しんでいます。普通充電器、急速充電器を中心に日に日に価格低下を伴う目覚ましい進化は目を見張るものがあるでしょう。これから多様化する自動車の各使用シーンに対して適切な充電インフラが必要であり、全てが大型の急速充電器を設置しなければ電気自動車は普及しないといった間違った情報に惑わされることなく、近距離移動が中心のユーザーは家庭用コンセントなどによる使い勝手の良い普通充電が必要で、長距離移動をするユーザーには充電待ちのない急速充電が必要になってきます。一概に急速充電器のみを普及させるのではなく、そのどちらにも対応できるよう、利用者の利用シーンをよく考え将来の為に必要なインフラを整備してこそが真に電気自動車の普及を助けるものになるのではないでしょうか。

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