祭囃子が聞こえてきたら
秋を迎えた川越の街は今、例年のごとく「川越まつり」の準備に追われています。江戸の風情香る蔵の街に祭囃子が聞こえ、何台もの豪華絢爛な山車が行き交い、時に競り合う。粋な祭り装束を着た人々。沸き起こる歓声。揺れる無数の提灯。江戸時代のお祭りってこんな感じだったのかも? と思わせます。一度は訪れる価値のある「川越まつり」について、今回はお伝えします。数日前、祭りを控えた川越の街を歩いていると、川越市新富町の方々が山車の準備をしているのに出くわしました。新富町が所有する山車は「家光の山車」と言って、てっぺんに徳川家光の精巧な人形を載せるのです。
みなさん準備中も揃いのTシャツを着て、真剣な表情で作業してます。こうして準備をしながら、町の人たちが心をひとつにしていくのですね。
日暮れの頃には、どこからかお囃子の練習の音が聞こえてきましたよ。お祭りに向けておおいに気持ちも高まります。
お囃子は笛1人、大太鼓1人、小太鼓2人、鉦1人の五人囃子に、踊り1人で構成されます。祭りをドラマティックに演出し、人々を感動させるお囃子のリズムとメロディ。あのピーヒャララ~を聞くと、なんだかソワソワしてくるのは私だけではないはず。
川越まつり、その歴史
360年以上もの歴史を誇る川越まつりは、毎年10月の第3土曜日・日曜日の2日間にわたって開催されます。2013年は10月19日(土)、20日(日)。川越まつりは、鎮守「川越氷川神社」の「例大祭」とそれに続く「神幸祭」の「山車行事」を根源としており、平成17年(2005)には国指定重要無形民俗文化財に指定されました。川越まつりは、ここ川越氷川神社の行事に端を発しています。