高いレベルの舞台でさらに壁にぶつかる愛子の成長物語
■作品名NYバード
■作者名
槇村さとる
■巻数
全3巻
■おすすめの理由
ダンシング・ゼネレーションの続編。
パリ・オペラ座でのバレエ留学を終えた主人公の愛子が、NYに戻って来るところから話が始まります。前回では憧れのNYを目指してダンスに励む若者たちを描いていたのに対し、こちらでは愛子を中心に挫折した友達以上恋人未満の同志の彼、ずっとどこかで意識していた厳しいけどハンサムな先生との三角関係という恋愛パートがメインになっています。
作画がより洗練され、NYのエネルギッシュな空気もリアルに伝わってきます。NYでいったん成功するが恋愛が原因でスランプに陥ってしまうものの、そのスランプを乗り越え、より高いレベルの舞台でさらに壁にぶつかる愛子と慎の成長も描かれています。
前回同様、ダンスはもちろん今回は音楽の要素も入っていて、相変わらずその空気感をうまく表現しているのはさすが。ブロードウェイでこれだけの日本人が主役級で活躍するというのは現実にはちょっとあり得ないのですが、それだけに夢のある話になっていて楽しめますよ。